なぜ10月に「給料の手取り額が変わってる!」と驚く声が多いのか

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毎月の給与や賞与から天引きされる厚生年金保険料。年度の途中にその額が変わり一喜一憂、などというケースもよく聞かれますが、どのような方法で保険料は決められるのでしょうか。今回の無料メルマガ『年金アドバイザーが教える!楽しく学ぶ公的年金講座』では著者のhirokiさんが、給料額に影響を及ぼす厚生年金保険料の計算方法を解説しています。

4、5、6月に貰う給与は将来の厚生年金額に影響し、徴収される保険料にも大きな影響を与える

僕は記事を書く時に「標準報酬月額」とか「標準賞与額」っていう用語をよく書きます。この標準報酬月額という用語を書くたびに読者様に何それ?って思われるだろうなという不安がよぎるんですよ(笑)。でもこれは将来の年金額を計算する時に重要なモノであり、この額により将来の厚生年金額も左右されます。だから時々こうやって標準報酬月額の事を記事にして説明しています。

ザックリ言うと標準報酬月額というのは年金計算に使う時の給与額です。60歳以上の在職中の年金受給者の年金停止額を算出する時もこの標準報酬月額を使います。よって年金を理解する時には標準報酬月額とか標準賞与額というのはある程度の基本的な事は必ず覚えておかなければいけないものです。

そして皆さんが会社で厚生年金に加入して働く時に、給与を見るとそこから厚生年金保険料や健康保険料が引かれてますよね。あれって、直接給与から保険料率をかけて天引きされてるというふうに見えますが、そうではありません。毎月決まった標準報酬月額に保険料率をかけて出した保険料額を給与から天引きしています。だから単純に給与に保険料率をかけても保険料金額が合わないです。

ちなみに賞与からも厚生年金保険料率をかけて、保険料が賞与から天引きされますが、こちらも実際の賞与からではなく標準賞与額に保険料率をかけて保険料を徴収します。

標準賞与額は毎回支払われた賞与年3回以内の支払いに限るの1,000円未満を切り捨てた額に保険料率をかけて徴収されます。ただし、どんなに高い賞与を支給されても標準賞与額の限度は150万円になります。

今の厚生年金保険料率は18.3%ですが、実際は事業主と社員で半分して支払うので社員の支払い分は9.15%。たとえば7月に1,000万円、12月に800万円の賞与が支給されても、標準賞与額は1回の支給につきそれぞれ150万円が限度なので、7月と12月にそれぞれ150万円×9.15%=137,250円が賞与から天引きとなる。

標準賞与額に関しては単純ではありますが、毎月厚生年金保険料や健康保険料徴収に使われる標準報酬月額は一体どうやって決められてるのでしょうか?基本的には4月5月6月に貰う給与収入報酬の平均で向こう1年間の標準報酬月額が決まってしまいます。なお、新しい標準報酬月額が適用されるのは9月から翌年6月までの1年間です。

厚生年金保険料はその月の分は翌月の給与から天引きします。つまり9月分の保険料は10月の給与から引くという事です。10月になるとなんだか保険料天引き額が変わって、手取り額が変わってる…(・・;)!というのはそういう事です。

巷でよく、この3ヶ月に働きすぎて標準報酬月額が高くなって天引きされる保険料が高くなってしまった~!とか、逆にあんまし給料が高くなかったおかげで標準報酬月額が下がった事で保険料が下がって嬉しい!という声がありますよね。だからこの6月までの3ヶ月の時期に貰う給与は標準報酬月額に影響を与えるので大事な月ではあります^^;

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