私は母として子どもに認められてない。義母に嫉妬する母親の苦悩

 

こんなご相談をお聞きして、私はこのようにお返事しました。

ルルさん、こんにちは。パピーいしがみです。

 

メール拝見しました。なるほどルルさんは、育児よりもお仕事に熱心で、生後半年で娘さんを義母さんに預けて見てもらったんですね。そして、今、義母さんと娘さんの繋がりが、ご自分と娘さんとよりも強く感じられたり、ご自分が母親としての無力感をお感じのようです。

 

ルルさんも「今になって、わずか生後半年で義母に預けたことをとても後悔している」と書かれていましたが、私は「早い段階で、子供との触れ合いの重要さを知る」ことができて返って良かったのでは?と感じています。と言いますのも、今のルルさんは「娘さんの気持ちを取り戻したい」「ご自分がお母さんとして認められたい」と強くお考えですよね(^^)。その気持ちは、やはりご自分の失敗が無ければ、ずっと感じることができなかった、と思うのです。

 

以前のルルさんは「親はなくとも子は育つ」というお考えをお持ちだった。教育やしつけはもっと大きくなってから、と考えていたとも書かれていましたが、私は、この乳幼児や幼少期の時期、特に0歳~1歳の時期の、お母さんと子供の関係はとても大事だと思っているんですね。それは教育でも、しつけでもなく、子供が「自分は大事な存在だ」と感じる為の時間だと思うからなんです。メルマガでも時々登場しますが、その思いが「自己肯定感」であって、教育も、しつけも、その自己肯定感の上に築かれていくのです。

 

子供に必要な一番の基礎に「自己肯定感」があって、それはまだ話もできない赤ちゃんの時から、お母さんの笑顔に満たされて、声を掛けてもらったり、大事に扱ってもらったり、ワガママを聞いてもらったりするところから育んで行くものなんですね。

 

一つの例として(これは実際にあったことなのかどうか定かではありませんが)800年ほど前、ローマ帝国のフリードリヒ二世が、赤ちゃんに対して人体実験をしたと言われています。それは「全く愛情を与えられなかった赤ちゃんはどうなるか?」という実験だったそうです。生きる為に必要なミルク・排泄の処理・お風呂などは与えても、目を合わせたり、抱っこしたり、笑いかけたり、語りかけたり。コミュニケーションを全くしなかったら、赤ちゃんはどうなるか?を試したのですね。50人の赤ちゃんを集めて、実験をしたそうですが、その赤ちゃんは全員、1歳の誕生日を迎える前に死んでしまった…と言われています。

 

又、このような実験は、フリードリヒ二世だけでなく、ルネ・スピッツという心理学者も行ったそうで、第二次世界大戦のスイスで、戦争孤児に対して「日常の世話はしても、話しかけたり笑いかけたり、スキンシップを一切しないと、どのような人間が育つか?」を確認したと言われています。結果は、ほとんどの孤児が数年以内に命を落とし、生き延びた子供も将来的に精神疾患を患ったり、障害を負ったりした、という結果になったそうです。

 

どちらの実験も、それがどこまで信頼できる情報なのか?は分かりませんが、ルネ・スピッツについては、文献もあり、他にもさまざまな検証をされているようなので、全くの事実無根ではないのだろうと思います。

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