わたしたちは勉強というものを、ただただ「知らないことを覚えるため」にあると捉えがちですが、そこにはもっと大きな意義があるようです。今回の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ』では著者の佐藤しょ~おんさんが、勉強により「知らないと理解している領域を広げる」ことの大切さや楽しさについてわかりやすく解説しています。
勉強の効能とは
「知らないこと」を「知っていることに変える」よりも、「知らないと理解している領域を広げる」ことにあるんです。
集合は、「知っていること」⊂「知らないと理解していること」⊂「知らないこと」(右に行くほど集合の輪が大きくなります)になっているわけで、多くの人にとって「知らないと理解していること」という集合は価値がないんですね。
つまり「知らないと理解していること」と、「知らないこと」は同じようなものだと考えているわけです。ところが両者には大きな違いがあるんですよ。
「知らないこと」という集合は、あなたにとっては未知そのものですから、存在すら認識していない、出来ないんです。この世にそんなモノがあるのかどうかすら「知らない」わけですから、この領域のモノを、
▼ 獲得したり
▼ 利用したり
▼ 展開したり
▼ 既知のモノと繋ぎ合わせたり
という作業すら出来ないんです。つまりこのままではこの集合に入っているモノと関わること、交わることが出来ないんです。
ところが、「知らないと理解していること」は、とりあえず存在はしているんです、あなたの頭の中に。全くの無ではないんですね。詳しくは知らないけど、聞いただけだけど、知識の欠片は持っているわけです。この状態なら、必要に応じて手に入れたり、利用したり出来るんです。ですから両者の違いは大きいんです。
そして勉強、学習というのは、やればやるほど、そのことに対する知識が増えるのみならず、それ以上の速度で、知らなかったものごとが増えるんです。今まで認識していなかった知識の世界に接続されるわけですから、そのオセロのタイルが「存在していなかったもの」から、「知らないと理解していること」に置き換わるんです。
価値としては「知っていること」と同等以上のものがあると思いますよ。
つまり学ぶことで、「知っていること」だけではなく、「知らないと理解していること」までが手に入れられるんです。そして後者は、いつでも次の学びのタイミングで「知っていること」に置き換えることが出来るんですから。
それが分かると勉強が楽しくなりますし、勉強が止まらなくなるんです。だってやってもやっても、汲めども尽きぬ泉のように、知らないと理解した領域が拡大していくんですから。これが広がっていく実感も楽しいですし、それが何かの拍子で「知っていること」に転化するのもまた楽しいことです。
知への好奇心って、まさにこの感覚が育ててくれるんだと思います。だって知らないこと、存在しないことに好奇心なんて持てませんから。そんな知りたいの切っ掛けを与えてくれるのが、勉強だったりするわけです。
人類が築きあげてきた知の総和なんて、一人の人間がいくら頑張っても追いつくわけがなくて、そんなことをしようとは思わないのですが、「知らないと理解していること」が増えると、人類の今までの歩みの凄まじさ、先人たちの偉業を肌で感じられるんですよ。その熱気に触れることで、あれも知りたい、これも知りたいって思えるようになるんです。
ビジネスを離れたところで、こういう領域を持っているのって、ホントに豊かなことだと感じますがみなさんはどうですか?
image by: Shutterstock.com