日本人の患者にだけ共通するセリフに、米国の医師が驚いた理由

 

日本で「感染させない=ロックダウン」にならない理由

ここから先は、少し、話が強引になります。それでも僕はそう確信しています。新型コロナをオーバーシュートさせないことは、ロックダウンさせることです。それは間違いない。そこは自粛派もアンチ自粛派も、一致している事実なはずです。精製されたシュガーが人体医学的によくない、という事実が、健康マニアにも、甘党にも一致しているように。

パンデミックを防ぐこと。そこ一点に意識を集中させると、まずはロックダウンする。それが正解なはずです。なので、世界はロックダウンをします。感染させない=ロックダウンする、だからです。

で、その結果、経済が破綻するかもしれない、市民のメンタルが不安定になるかもしれない、というのは、実は、その後の問題です。大雑把なアメリカ人ほか、世界の人々はみんな、まずは、目の前の問題を片付けようとします。

でも、頭のいい日本人は、その瞬間にその先の展開も頭によぎってしまう。「でも、そんなんしたら、経済が!そんなんしたら、うつ病が増えて!そんなんしたら、家庭内の犯罪が増えて!」と慌てる傾向にある。感染を防ぐことと、それらを同列に置く。

ロシアの大統領プーチンは外出禁止令を出した際、国民にこう言いました。「おまえら外出したいなら、してもいいけどよ。見つけたら、即、逮捕してやっからな」と(大袈裟に意訳)。目の前の問題をまずはクリアさせなきゃいけないトップの態度としては、正解なんだろうなと思います。“少しくらいなら~”、“たまには~”という個人の意思、意見、自由を忖度はしない。最新の科学的エビテンスをもとに、「シュガーは人体に悪だ」という事実を、医者は言い切らないといけないように。

日本人のお医者さんが日本人の患者さんに「でも、まぁ…ねぇ、たまにはね」と言うのは、日本人同士だからでもあるし、「個人の別の価値観に沿った意見」まで進言できるやさしいお医者さんだからです。

「我慢しすぎてもさぁ、余計身体に悪いでしょお~?そうは言っても、お酒のない人生なんてぇつまらなすぎるー、たまのショートケーキもダメなんて生きてる意味なぁい…」それらの心情を理解してあげられるからです。でも、医学的には間違っている。

くどいようですが、人類の存続をかけた場合、各国は早急にロックダウンするべきでした。カリフォルニア州に1週間遅れたけだけで、ニューヨークは全米中から叩かれた。日本で外出自粛例が出た後に、「そうは言っても、飲食店は大変でしょ~、インフルエンザよりは感染率低いんだしさぁ~、逆に不健康だよぉおお」は実はその後の問題だと思うのです。

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全米発刊邦字紙「NEWYORK BIZ」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ1000人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる。初の著書『武器は走りながら拾え!』が2019年11月11日に発売。

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