プロの若き失敗。営業先で客から「失礼だ!」と激怒された理由とは?

shutterstock_672987907
 

営業マンにとって必須のスキルと言われるのが、雑談力。「営業は雑談が9割」と言われることもあるなど、とかく重要視されています。今回の無料メルマガ『毎朝1分! 天才のヒント』では著者の倉橋竜哉さんが、まさに「身をもって知った」という、営業における雑談の重要性を、失敗談とともに記しています。

付加価値のあるところ

今でもたまに営業に行く倉橋竜哉です^^;

「いきなりそんな話をするなんて失礼だ!」と初対面の相手を怒らせてしまったのは、私が20代の頃のことでして、当時、知人と共同で作った会社で営業担当をしておりました。肩書は「営業部長」であります。3人の会社なので、営業部には私1人しかいませんでしたが(笑)。

それまで営業の経験があったのかというと、まったくなく、むしろプログラマやメーカーの製造現場など営業からは遠い仕事をしておりました。仕方がないので「営業マンの心得」みたいな本を読んだりビデオ教材を見たりしていました。

そういった本やビデオによく出てくる言葉で、イマイチ理解できなかったのが、「営業は雑談が9割」ということでした。お客さんのところに行って、いきなり本題に入るのではなく、その人の趣味や家庭の話を聞いたり、とにかく雑談をして人間関係を築きなさい。そうすれば、売上は後からついてくるから…とのこと。

いやいや、お客さんもそんなヒマじゃないだろ?

要件だけ手短に伝えてもらったほうが、時間が節約できて嬉しいんじゃない?

営業する側からしても、1件あたりの時間を節約できたほうが、件数を回れるし、何よりも「買うかどうか」を考える時に、その商品やサービスの質や値段については検討するけれど、営業マンの人柄で買うかどうかなんて、左右されることなんてないだろう…と思っていました。

ある時、当時プライベートでお世話になっていたお姉さまから「興味がありそうな人がいるけど、紹介しようか?」という連絡が入りまして、「ぜひお願いします」と返答したところ、数日後に近所のロイヤルホストで一緒にお茶をすることになりました。

その当日のこと、紹介していただいた、私の父ぐらいの年齢の男性とお姉さま、そして私の3人で席につきました。男性は忙しい中、わざわざ時間を作ってくれて足を運んできてくれたようでした。こりゃ、手短に済ませたほうがいいだろうな、雑談なんかしている場合じゃないだろうな、…と思いまして、名刺交換をして、ウェイトレスさんにコーヒーを3つ注文して、いきなり商品説明に入りました。

当時、飲食店などの開業支援サービスを提供していたのですが、水とおしぼりしか乗っていないテーブルにカタログを広げまして、相手の事情もろくに聞かずに、カタログに書いてあることを読み上げていきました。

print
いま読まれてます

  • プロの若き失敗。営業先で客から「失礼だ!」と激怒された理由とは?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け