中学入試で頻出。「食塩水の問題」の克服にカルピスが使えるワケ

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中学入試でよく出題される「食塩水の問題」ですが、苦手にしている子は少なくありません。親としてしてあげられることがあれば、知りたいものですよね。今回の無料メルマガ『親も子供も一緒に伸びていく』では著者の高久手はるかさんが、自身も親子で実践したという、家庭でできる苦手克服法をレクチャーしています。

カルピスやめんつゆを薄めるのは…難しい!(食塩水の問題)

中学受験の山場も過ぎつつあります。入試問題で頻出なのが、「食塩水」。濃度とか、塩の量とか、食塩水の量の、アレです。

これを算数の一単元として学ぶときに、経験として何かを薄める、自分の欲しい濃さにする経験がある子と無い子では、反応が違います。何と言いますか、肌感覚みたいな。やはり、子供は体験していると違うなぁと感じます。

例えば、カルピス。推奨されているのは、4~5倍希釈。大人でも勘違いしている方が結構いるんです。4倍希釈というのは、カルピス原液1に対して、水を3加えることです。4倍だから、水を4加えると、それは5倍希釈になります。

これをそれぞれの濃さで作ってみる。ちょっと手間だけど、大匙で原液も水も量ってやってみる。すると、4倍と5倍で味が違うことを実感できます。同じ量の原液で加える水の量が変わると、出来上がりの濃さ(味)が違う。

さらに、作るときにキッチンスケールにコップを載せて、その状態で0gに合わせます。そこに水を120ml(大匙8杯)入れて、スケールの目盛りを確かめます。次にカルピス原液を30ml(大匙2杯)加えます。スケールの目盛りが加えた原液の重さ分増えますよね。これで、5倍希釈になったわけです。

小学校3年生くらいまでは、スケールに形のある物を乗せていくと、重さが増えていくことは分かっても、カルピスのように水に混ざってしまう(食塩水でも同じ)と水の重さにカルピス原液分の重さが増えることに気付かない子がいます。

でも、一度手と目と舌で体験すると、算数で食塩水の問題を習うときに食塩水の重さは、「食塩+水」であることが理解しやすくなります。

実は、うちの子もこの食塩水が苦手で、さらに比もピンとこなくて、カルピスで体験して、やっと腹落ちしたんです。

実際の算数の問題は、何倍希釈ではなくて、濃度は%で表しますが、そこに比もからめて話せるので、結果オーライでした。そこから我が家では、「今日のカルピスは濃度〇〇%~」と言って作っています。

算数の概念操作がちょっと苦手な場合は、一度お試しくださいね。

image by: chara_stagram / Shutterstock.com

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【著者】 高久手はるか 【発行周期】 ほぼ 平日刊

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