2021年2月17日付 時時刻刻
「日本に先駆けて新型コロナのワクチン接種が欧州全域で始まって2カ月近くが経った。順調に接種が進む英国に対して、欧州連合(EU)ではワクチン供給が遅れ、ロシア製に目を向ける加盟国も出始めた。EUは域内で生産したワクチンの輸出許可制を導入しており、状況次第では日本にも影響が及びかねない」
●uttiiの眼
最後に示した「時時刻刻」のリード部分は、全体状況を非常にうまくまとめていて、問題点を把握するうえでも有用。当初、ロシア人の多くがスプートニクVにも不安を持っていたということに少々驚いた。プーチンが打っていなかった(その後、接種したはずだが…)ことが一因、というのにはちょっと笑ってしまったが、ロシア人が意外に冷静で、プーチン大統領に対する「不信」のようなものも背景にあるのではないかと推察する。
それから、大規模治験を経ていないので「60歳以上と妊婦」を対象から外しているというのは非常に真っ当な措置に思え、新しいワクチン開発の方法をロシアもまた完全には承認せず、段階的に認めていこうとする姿勢を感じる。
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