中国人が日本を嫌う原因は“憧れと嫉妬”。反日の裏にある「理想郷」という思い

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反日教育や抗日テレビドラマなどで国民を洗脳し、日本人を嫌う中国人。しかし、元中国人であり日本の評論家でもある石平氏はその憎悪を“嫉妬”と話しています。無料メルマガ『1分間書評!『一日一冊:人生の智恵』』でその理由が書かれた一冊を詳しく紹介しています。

【一日一冊】なぜ中国は日本に憧れ続けているのか

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なぜ中国は日本に憧れ続けているのか

石平 著/SBクリエイティブ

中国で「精神的日本人」が逮捕されたという記事を思い出して、手にした一冊です。その記事は「旧日本軍に憧れる中国人が、旧日本軍のコスプレを楽しんでいるなどして逮捕された」というもの。

中国では1990年から江沢民がはじめた反日教育や抗日テレビドラマなどの30年にもわたる洗脳によって、日本人は非情で憎むべき民族と考える中国人が多いのです。その結果、反日教育を受けた世代が、中国社会で実務を担う30代、40代となった現在、日中関係がどうなるのか、不安になります。

実際、著者が中国に帰省すると、友人との雑談の中で、日本人を抹殺しなければならない、日本に原爆を投下しよう、日本人は豚以下だ、などの罵詈雑言で盛り上がることが、よくあったというのです。

そうした中で、どうして「精神的日本人」のような中国人が出現するのかといえば、元々、中国人は日本人に憧れていたのではないかと、著者は考えるのです。

Cくんが興奮気味に言い放つ。「原子爆弾だけではダメだ。恨みを晴らすには、やはり一人ずつ殺したほうがよい。今度、東京大虐殺するとき、俺の腕前を見せてやるぞ」と、Dくんは片手で人の首を切る仕草をしている(p126)

中国人は古代から、海の向こうに仙人の住む「三神山」という理想郷があると考えており、不老不死の薬を求めて、東の海に繰り出して行ったと記録されています。

そして古書には「倭国(日本)」は素朴で、正直であると記載されるなど、当時中華思想として周辺の民族を野蛮な劣等なものと見下していたのと比べると、日本に対してまったく別のイメージを持っていたという事実があるのです。

また、鑑真のように中国からの多くの渡来僧が日本に移り住み、そして多くの中国人が日本を第二の故郷として移り住んでいるいう事実。

中国四川省生まれの著者が確信しているのは、現在でも実際に日本を旅行した中国人は、中国で考えていた日本人の印象との違いにびっくりし、日本を好きになるということからも、日本は中国人にとって、生活しやすい理想郷であるということなのです。

『随書』・「倭国伝」…当時の日本人の国民性…人々の性質は素朴で正直であり、雅やかでさえある…原文は「有雅風=雅風あり」(p43)

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