プーチンも驚愕?欧州が中国と描く「ウクライナ停戦」の仰天プラン

smd20220527
 

ウクライナ紛争による物流の停滞と、厳しい対ロ制裁に起因する経済面の悪影響が広がる欧州各国。その負担の増大はもはや耐え難いレベルにまで達しており、各国の国民たちの中に、ウクライナへのネガティブな感情すら巻き起こる事態となっているようです。そんな状況にあって、水面下で「大きな企て」が進んでいると読むのは、元国連紛争調停官の島田久仁彦さん。島田さんはメルマガ『最後の調停官 島田久仁彦の『無敵の交渉・コミュニケーション術』』で今回、企ての内容が「欧州と中国による停戦プラン」であるとした上で、自身が予見するそのシナリオを詳細に記しています。

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泥沼化するウクライナ戦争と複雑化する国際情勢

「世界はいつまでウクライナに付き合えるのだろうか?」

このような声があちらこちらから漏れてくるようになりました。

ニュースでもインターネットでもウクライナ情勢について目にしたり耳にしたりしない日はないほど注目を集めていますが、伝えられる内容は次第に現在の戦況から終戦後の世界へ関心が移ってきているように思われます。

マリウポリのアザフスターリ製鉄所に籠って抗戦していたアゾフ連隊およびウクライナ軍が製鉄所から退避(ロシアの発表では投降)し、ロシアがマリウポリを完全制圧したと報じられたことで、一時は退潮が噂されたロシアが巻き返したという見方が出る一方、ロシアが掌握するウクライナ東部ドンバス地方におけるウクライナ軍の抗戦、そして北部ハルキウをめぐる攻防についての情報がでるなど、まだまだ戦況についての報道は健在ですが、次第にウクライナでの戦争による“影響”について懸念の声も聞かれるようになってきました。

例えば、戦争の長期化と欧米諸国による対ロ制裁の強化の影響で引き起こされる【供給不足からの価格上昇】は、確実に私たちの生活を圧迫し始めています。

国連機関による分析では、穀物や金属、石油・天然ガスなどのエネルギー資源、木材といった様々な商品や資源の流通が滞り、またロシア・ウクライナにおける混乱によって物理的な供給が止まる中、コモディティの物価がウクライナ戦争ぼっ発以来、平均で3割上昇しており、今後、このまま戦争が長期化する場合、さらなる上昇が見込まれると言われています。

世界経済は、コロナ禍からの復活基調が出始めていた矢先、再度悪化のスパイラルにはまり、確実にスランプに陥りそうな様相を呈してきました。

イタリアのドラギ首相の表現を借りれば「私たちは平和か、この夏のエアコンかを選択しなくてはならない」という厳しい選択を迫られる状況が現実化してきました。

ウクライナへのロシアの侵攻が始まった当初は1週間ほどで終わると言われていたため、ドラギ首相の表現もさほど深刻に取り上げられてはいなかったようですが、すでに開戦から90日余りが過ぎ、様々な対ロ制裁と物流の停滞の影響が、まるでボディブローのように各国の消費者に効いてくることになりました。

これまでウクライナへのシンパシーが前面に出ていた各国の消費者の心境にも変化が現れ、冒頭の発言のような「いつまでウクライナに付き合えるか」というマインドが前面に出てくるようになってきました。

欧州各国は、今でもウクライナから逃げてくる人たちの受け入れは続いていますが、電気代や燃料代、そして各家庭の食費の負担が増大してくるにつれ、自国政府への不満が累積し、プーチン大統領への怒りがこみ上げ、そして間接的にウクライナへの何とも言えないネガティブ感情が巻き起こってきているらしいのです。

「ウクライナの人たちが直面している状況にはシンパシーを感じ、できるだけのことをしたいが、まずは自分たちの生活が成り立たないことには…。ところで政府は何をしているのか?」

言い表せばこのような心情でしょうか。

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