「持ち家vs賃貸」論争に終止符か。投資のプロが「日本の住宅ローンは危険」と断言する理由

 

安い賃貸住宅に住み、投資で蓄財を図るのが安心の老後へ!

その点、賃貸住宅に住むなら、物件はいろいろな見地から選べます。

最もおすすめしたいのは、都内でも賃料の安い地域の小さめの賃貸住宅を借りて固定費を抑え、蓄財に励み、投資のタネ銭をつくることなのです。

たとえば、東京都内なら東武東上線沿線の練馬区あたりが賃料の安い住宅が豊富にあるでしょう。

賃貸住宅供給過剰地域 だからです。

駅まで自転車で通うことを前提にすれば、駅から少し遠いところで、古い戸建てで庭付きの一戸建ての家にも、安い賃料で住めるのです。

賃貸ならば、いろいろな修繕費も大家持ちゆえに、居住コストもリーズナブルです。

東武東上線は、かつては都心の池袋駅が終点でしたが、今はさらに都心まで一直線での乗り入れがすすみ、都心部にある会社への通勤にも便利です。

こういう形で固定費を抑えることが、 投資のタネ銭作り に欠かせないのです。

一定程度のタネ銭が出来たら、都心部のワンルームマンション投資に臨むのでもよいでしょう。需要が根強いからです。

この時、その投資の一部に融資を受ける場合でも、住宅ローンを借りていなければ、それだけ金融機関からの融資もスムーズです。

住宅ローンを背負っていると、金融機関の融資枠はほぼいっぱいなので、ワンルームマンション投資でのレバレッジ(てこの原理)を効かせるのも難しくなるからです。

しかし、住宅ローンがなければ、条件次第でいろいろ投資用のローンも引けるからです。

都心部のワンルームマンション投資でなくても、株式や投信での「長期・分散・積立」を狙った金融商品での投資も悪くないでしょう。

現役時代はこのように、蓄財に努め、資産形成に励んだほうが、労働所得以外の不動産所得や金融所得といった安定的な収入が入ることによって、老後の安心感にもつながるのです。

そして、資産形成に成功し、老後に入る頃に資金的な余裕が出来てきたら、その時点でキャッシュを活かして小さなマイホームを買えばよいでしょう。

子供も独立していますから、小さなスペースのマイホームでも十分となります。

なお、たとえ独居老人になっても、ずっと賃貸住居に住み続けたい──というなら、 R65という高齢者に特化した不動産会社 が、月額980円で提供してくれる「電気メーター使用料による見守りサービス」を活用すればよいでしょう。

このシステムを利用すれば、孤独死を怖れて高齢者の入居を忌避する大家さんを説得することも可能だからです。

朝晩の電気使用量によって、異常があればスマホに通知が送られるというシステムです。

世の中、どんどん便利になっているのです。

なお、ここらで、お金についての古今の有名な格言を以下にお伝えしておきましょう。教訓になるかと思います。

★若い時、自分は人生で最も大切なものは金だと思っていた。今、年をとってみると、まったくその通りだとわかった──。オスカー・ワイルド(1854~1900年・英国の劇作家・詩人)

★財布が軽ければ、心は重い──。ゲーテ(1749~1832年・ドイツの文豪)

★本当に大切な自由はただ一つ、それは「経済的自由」だ──。サマセット・モーム(1874~1965年・英国の小説家・劇作家)

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