さまざまな業種でシェアを独占している企業は、一体どのようなマーケティングで勝ち上がってきたのでしょうか。今回の無料メルマガ『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で紹介する本は、そんな企業での62の事例と自社のダメなところをチェックできる一冊です。
高収益体質になるために⇒『価格支配力とマーケティング』
菅野誠二、千葉尚志、松岡泰之、村田真之助、川崎稔・著
クロスメディア・パブリッシング
こんにちは、土井英司です。
本日ご紹介する一冊は、ネスレ、マッキンゼー、ブエナ・ビスタなどを経て、経営コンサルティング会社ボナ・ヴィータを設立した菅野誠二氏と、同社のコンサルタントである千葉尚志氏、松岡泰之氏、それにBBT大学でゼミ指導を長年手伝ってもらったという村田真之助氏、川崎稔氏が共著でまとめた、マーケティングの決定版。
メイン執筆者の菅野誠二氏は、過去に『値上げのためのマーケティング戦略』という本も書いています。
あらゆる分野で価格が高騰しているのに加え、放っておくと巨大ネット企業による値下げ圧力が働く時代、いかにして価格支配力を手にするか、気鋭のマーケターがその戦略を述べた一冊です。
オビに書いてあるように、注目は「シェア独占企業62の事例」で、それぞれの企業がいかにして価格支配力を手にしたか、その戦略がまとめられています。
ネスレ、P&G、テスラ、小林製薬、ソニー(αカメラ)、スノーピーク、アパホテル、キーエンスなどに加え、名前こそ非公開ですが、戦略的にユニークな事例が取り上げられており、じつに読み応えがあります。
第3章に出てくる、自社の「価格“無”支配力企業」チェックポイントをチェックすれば、自社の戦略・マーケティングに何が欠けているのか、よくわかると思います。
欠けているものがわかれば、あとはそれを本文で重点的に学び、実践するのみ。
ちょっと難しい理論もありますが、豊富な事例が理解を助けてくれると思います。
600ページ弱の分厚い本ですが、中身が面白いので、マーケティングに興味のある方なら、一気に読めると思います。