岸田政権を葬るか?元明石市長・泉房穂氏が訴える「救民内閣創設」への期待感

if20231012
 

打ち出す政策すべてが国民の不興を買い、低支持率に沈む岸田政権。しかしながら野党サイドからは、政権交代を目指す積極的な動きが感じられないのが現状です。我が国の政治にはこの先も、有権者の声が反映されることはないのでしょうか。今回のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』ではジャーナリストの高野さんが、「岸田政権を葬る力」がどこから湧き上がってくるかを考察。有力候補として、元明石市長・泉房穂氏の名を挙げています。

※本記事は有料メルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』2023年11月27日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール高野孟たかのはじめ
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。

自民党内からか、野党の側からか、既存の政界枠組の外からなのか。岸田政権を葬る力と設計図の出どころ

岸田政権の命脈はほとんど尽きようとしている。岸田文雄首相にとってせめてもの救いは、自民党内に積極的に「岸田下ろし」を仕掛けて取って代わろうとする派閥指導者が不在であり、党外を見ても今すぐにでも総選挙に持ち込んで政権交代を実現しようとする野党勢力が不在だということである。この政権がまだ続いているのは、岸田の強さの現れではなく、野党も含めた政界全体の無気力状態の裏返しに過ぎない。

あまりに低すぎる内閣支持率の要因

内閣支持率の下落が余りにも酷い。

■【NHK11/13】29%:前月比7ポ減で内閣発足以来最低、というより2012年12月の第2次安倍政権発足以降、21年8月の菅義偉内閣と並ぶ最低水準。不支持は52%で前月比8ポ増。
■【読売11/19】24%:前月比10ポ減で内閣発足以来最低。不支持は62%で前月比13ポ増。
■【毎日11/20】21%:前月比4ポ減で、菅直人政権末期の11年8月以来の低さ。不支持は74%で、前月比6ポ増、麻生内閣時代の09年2月の73%に次ぐ高さ。
■【朝日11/21】25%:前月比4ポ減で、2012年12月以来11年間で最低。不支持は65%で前月比5ポ増。
■【日経11/26】30%:前月比3ポ減で、2012年12月以来最低。不支持は62%で、前月比3ポ増。

参院自民党のドンと言われた故・青木幹雄のいわゆる「青木の法則」、すなわち「内閣支持率+自民党支持率の合計が50%を切ると政権はどん詰まり」に照らせば、NHK66.7%ではまだまだ安泰だが、読売で52%、毎日で45%、朝日で52%と、既にギリギリの線に近づいている。

その大きな要因としては、経済政策の根本がどこにあるのか定まらず、最初に唱えた「新しい資本主義」はとっくに行方不明であるのに加えて、アベノミクスの「デフレ脱却」策をまだ続けるのか、円高を主因とする「物価高緩和」策に転じるのか、正反対の方向性を整理して説明することができないという痴呆状態に嵌まり込んでいることがある。

この記事の著者・高野孟さんのメルマガ

初月無料で読む

print
いま読まれてます

  • 岸田政権を葬るか?元明石市長・泉房穂氏が訴える「救民内閣創設」への期待感
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け