「歯周病」等で歯が少ない人ほど、記憶に関わる海馬が“萎縮”するという研究結果

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むし歯や歯周病は、放置しておくと他のさまざまな病気につながると言われるようになってきました。残っている歯の数と健康寿命は関連するというデータもあるようです。今回のもりさわメンタルクリニックの無料メルマガ『精神医学論文マガジン』では、歯周病や歯の本数と、脳の中でも「記憶」と密接に関係する「海馬」の体積減少に関連があるとする研究を紹介。歯や口腔内のケアの大切さを伝えています。

歯の健康と海馬萎縮の関連

歯周病など、歯の問題が多いと認知機能の低下が大きいのではないかという指摘があります。今回は歯肉炎などの歯周病や、残存している歯の本数と海馬の体積減少との関連を調べた研究をご紹介します。

歯の健康と海馬萎縮の関連
Associations of Dental Health With the Progression of Hippocampal Atrophy in Community-Dwelling Individuals

認知機能低下のない55歳以上の172人が対象となりました。歯周病と歯の本数のチェックを行いながら、定期的に画像検査を行い、海馬の体積減少(萎縮)との関連を調べました。

結果として、以下の内容が示されました。

  • 残っている歯の本数が多い方が、海馬萎縮の進行がゆっくりになっていました。
  • 歯周病の程度が強い場合の方が、海馬萎縮の進行が早くなっていました。

要約:『歯の健康が損なわれると脳の萎縮の進行も早くなっている可能性がある』

摂食機能の維持や感染症の予防など、様々な面から歯の健康に配慮する必要を感じました。

image by: Shutterstock.com

精神医学論文マガジン

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