「派閥解散祭り」に続く「大物議員処分祭り」に踊らされる国民
こんなことを書いていたら25日、二階俊博元幹事長が「次期衆院選への不出馬」を表明した。二階氏は裏金事件で、自らの派閥の二階派から受け取った約3,500万円あまりを政治資金収支報告書に記載しなかったとして秘書の有罪が確定し、派閥の元会計責任者も在宅起訴された。個人別の不記載の額は党内で最多だったはずだ。
85歳の二階氏が次期衆院選に出馬しないことは、政界ではほぼ織り込み済みだったはず。その「既定路線」を表明しただけで、岸田首相は処分を「お目こぼし」するのだろうか。
さて「非公認では軽すぎる」という世論が高まり、処分の焦点が一段高い「党員資格停止」となれば、総裁選での投票に直接影響を与える恐れもある。処分が真相解明の結果を受けて、明確な基準に基づき行われたのならいざ知らず、恣意的な形で行われるなら、どんなに否定してもその可能性はずっとつきまとう。
裏金が国政選挙や地方選挙における買収に使われ、選挙結果がゆがめられた可能性さえ指摘されているなか、自民党は自らの党の総裁選まで結果をゆがめようというのだろうか。
少し前の「派閥解散祭り」もそうだったが、「大物議員処分祭り」のような派手な動きに踊らされるのは残念だ。窮地に陥った自民党がどんな手段で起死回生を図るか、さまざまな例を思い出せるはずだ。自民党の「やってる感」に振り回されるのは、いい加減卒業したい。
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