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オプロ、AIネイティブカンパニーへ変革 「SaaS is Dead」をSoRの優位性で打破し、AIエージェントに対応

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2026年4月9日に発表された、株式会社オプロ2026年11月期第1四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。


INDEX

里見一典氏:ただいまより、株式会社オプロの2026年11月期第1四半期の決算説明会を開始します。代表取締役社長の里見一典です。よろしくお願いします。

本日の説明会では、2026年11月期第1四半期の実績および2026年11月期通期の業績見通しをご報告した後、初めて参加される方もいらっしゃるかと思いますので、会社概要と事業内容、成長戦略および中期経営目標についてご説明します。最後に、みなさまが気にされている「SaaS is Dead」について、当社の見解をお話しします。

主要KPI

2026年11月期第1四半期の実績についてご報告します。主要KPIとして、ARR(年間経常収益)は22億2,000万円となり、前年同期比で13.1パーセント増加しました。契約社数は1,565社で、ARPU(1社あたりの平均ARR)は142万円です。月次解約率は0.35パーセントです。従業員数は119名となっています。これらのKPIはすべて2026年2月末時点の数字です。

トピックス

トピックスをいくつかご紹介します。当社の最重要パートナーであるセールスフォース・ジャパン社より「BEST HIT APP RANKING 2025」が発表され、当社の3製品がランクインしました。

まず、「カミレス」は公共部門で売上2位、大企業部門では売上5位にランクインしました。「帳票DX」は大企業部門の新規導入件数で2位、中小企業部門の新規導入件数でも2位となっています。

販売管理ソリューション「ソアスク」は、中小企業部門で売上第4位となっています。

トピックス

次に、当社が現在注力しているエンタープライズ領域の公共部門において、3月23日に東京都福祉局の案件を約1億5,000万円で無事に直接落札することができました。当社は2億円弱までの規模の案件について直接入札することを目標としており、そのためにコンサルティング部門の体制も整えています。今回はその体制がしっかりと活かせたと考えています。

トピックス

また、AIへの投資を引き続き行い、社内利用にとどまらず、製品開発のAI化を積極的に推進しています。その取り組みの一環として、2026年2月24日に「オプロAI活用コミュニティ」を開催し、既存のお客さまに実際に触れていただく機会を設けました。

このイベントでは、当社の「帳票DX」と「ソアスク」におけるAI新機能をご覧いただき、実際にお使いいただいた上でご意見をうかがいました。今後も「AI活用コミュニティ」を通じて、製品のAI化を積極的に推進していきたいと考えています。

トピックス

その第1弾として、先日「カミレスAIエージェント」の提供開始を発表しました。こちらは文字では触れていませんが、「Salesforce」の「Agentforce」を利用したサービスです。先ほどご紹介した東京都福祉局で、このAI機能が実装されており、使用される予定です。

トピックス

最後に、自己株式の取得を決定しました。スライドには3月16日に開示した情報を記載しています。取得の目的は、1つ目が株主への利益還元の充実および資本効率の向上、2つ目が将来の機動的な資本政策への備え、3つ目が取締役・従業員へのインセンティブ・プランへの活用です。

この決断に至った背景には、現在の株価水準が当社の実力を必ずしも反映していないと認識したことがあります。自己株式を取得することで、資本効率の改善を目指します。

取得株式数は4万株を上限とし、取得金額は1億円です。取得期間は、開示翌日の2026年3月17日から2026年7月31日までに買付を行います。買付は証券会社を通じて東京証券取引所で実施する予定です。

業績サマリー

業績サマリーについてご報告します。売上高は計画どおりに着地しました。当社のビジネスモデルはストック型で月次按分のため、後半に進むにつれて進捗率が高くなる傾向があります。今回の進捗率については、計画どおり推移していると考えています。

売上高は6億6,100万円で、対前年同期比で14.1パーセント増加、進捗率は20.5パーセントです。営業利益は8,700万円で、対前年同期比の増減率は24.3パーセント、進捗率は20.9パーセントとなっています。

経常利益は9,000万円で、対前年同期比の増減率は27.5パーセント、進捗率は21.1パーセントです。当期純利益は6,200万円で、対前年同期比の増減率は29.2パーセント、進捗率は20.6パーセントとなりました。

売上高(四半期推移)

売上高についてお伝えします。対前年同期では14.1パーセントの増加となっていますが、対前期では若干の減少が見られました。FY2025の第3四半期および第4四半期のプロフェッショナルサービスが非常に好調でした。そのため、今期第1四半期が決して悪い結果ではないものの、若干下がったように見えています。

また、公共案件に関しては、当社が入札に参加できなかった案件がありましたが、幸運なことにその入札は成立せず、下期に再度入札されることとなりました。この点については、下期でこのスリップ分をしっかりと取り返したいと考えています。

プロフェッショナルサービスの売上は計画どおり進捗していますが、対前期では若干見劣りする部分もあります。ストック比率が89.0パーセントと高くなっているのはそのためです。

ARR(四半期推移)

ARRは、対前年同期比で13.1パーセント増、年平均成長率は26.4パーセント上昇となりました。この結果は当社として決して満足のいくものではありません。第2四半期と第3四半期、後半に向けてしっかりと取り返していきたいと考えています。

特に、公共案件が第3四半期あたりから成果を出してくると考えています。そのタイミングでしっかりキャッチアップできるように取り組んでいきたいと思います。

契約社数及びARPU(四半期推移)

契約社数およびARPUです。契約社数は前年同期比で8.8パーセント、ARPUは前年同期比で4パーセント増加し、順調に伸びています。今後もさらに進捗できるよう努めていきたいと考えています。

月次解約率(四半期推移)

月次解約率は0.35パーセントと極めて低水準で、安定的に推移していると自負しています。特にセールスマネジメントソリューションは0.18パーセントと極めて低水準を記録しました。これは当社の販売管理ソリューションを十分にお客さまに活用していただいている結果だと考えています。

また、帳票系のデータオプティマイズソリューションも0.40パーセントと、非常に良好な水準を維持しています。

営業利益の増減要因

営業利益の増減要因です。売上は前年同期比で14.1パーセント増加しました。売上が上がると原価も増加するため、売上原価は4.8パーセント増となっています。また、人件費については給与の引き上げや人員増により、22.1パーセント増加しました。

一方で、広告宣伝費は22.3パーセント減少しました。その主な要因は、ISMAPを取得するためのコンサルティングフィーが昨年度は販売促進費に計上されていましたが、今回は計上されていないことによります。

その他販売費および一般管理費については、当社はAIへの投資を非常に積極的に行い、社内での利用も進めています。これらのコストや人員の増加により、37.3パーセントの増加となりました。結果として、営業利益は対前年同期で最終的に24.3パーセント増加しました。

従業員数(期末推移)

従業員数です。前期と同じく119名となっています。2026年4月に新卒12名が入社したため、第2四半期以降は若干の増加となる見込みです。

人員の採用については、今年の初めにお伝えしたとおり、現在見直しを行っています。AIの活用による業務効率化や品質向上を目指しており、社員数についてはその効果を見ながら再度計画を立て直す予定です。

貸借対照表

貸借対照表です。自己資本比率は利益が出たことで53.8パーセントとなり、財務基盤は引き続き安定しています。第1四半期は契約更新に伴う入金が少ない上、賞与や税金の支払いが集中するため、現預金は減少します。

また、AI関連開発などの進展により、無形固定資産を中心に固定資産は増加傾向にあります。契約負債については、年間一括払いを原則としているため、更新件数が少ない第1四半期は契約負債が減少する傾向にあります。

契約負債は減少していますが、これは決して悲観すべきものではなく、いわゆる季節性のものとご理解いただければと思います。

業績見通し

2026年11月期の通期業績見通しについてご報告します。計画どおり推移しており、変更はありません。従来どおり、売上高は32億2,600万円(対前年増減率26.4パーセント)、営業利益は4億1,800万円(同26.4パーセント)、経常利益は4億3,100万円(同27.9パーセント)、当期純利益は3億400万円(同26.2パーセント)を目標としています。

当社は、「Rule of 40%」を目標として掲げていますが、若干未達となる可能性もあるものの、それをしっかり吸収できるよう、引き続き努力していきます。

会社概要

株式会社オプロの会社概要と事業内容についてご説明します。代表は私、里見が務めています。本社は東京都中央区京橋に位置し、大阪オフィスは営業所として梅田の「WeWork」内に構えています。当社は法人向けクラウドサービスを展開しています。

マネジメント体制

マネジメント体制です。今回の株主総会において、この体制が承認されました。常勤役員は代表取締役社長の里見、取締役の安川と吉田の3名です。社外取締役は内田と長井の2名です。常勤監査役は澤野、社外監査役は大塚と澤田の2名です。常勤4名、非常勤4名の体制でマネジメント体制を築いています。

経営方針

当社の経営理念は、「謙虚」「誠実」「進取」を掲げています。「謙虚」は相手を認めること、「誠実」は人や仕事に真面目に対応すること、「進取」は自ら進んで新しいことに取り組むことを表しています。この3つをしっかり経営に活かしていきたいと考えています。

ミッションは「make IT simple」とし、複雑なITをシンプルにまとめ上げ、さまざまな変化に迅速に対応する製品とサービスを提供していきます。

当社はソフトウェアサービスを提供する企業であるため、製品やサービスに対して「Less is More」という明確なポリシーを掲げています。これは「無駄を省くことで、さらにより良いものになる」という意味です。このポリシーに基づき、製品の開発やサービスの提供を行っていきます。

収益モデル

当社の収益モデルです。1つ目はストック型モデルで、こちらは先ほど示したとおり、売上全体の80パーセント以上を占めています。このモデルでは、最初の段階では進捗率が低いものの、後半に向けて積み上がることで良い数値となる特徴があります。

もう1つはフロー型モデルで、こちらはコンサルティングサービスなどのプロフェッショナルサービスの売上です。このモデルでは、その都度売上が計上される構造になっています。しかし、売上計上に季節的な要因はありません。

主要顧客

当社の主なお客さまです。スライドに掲載しているのは、事例をご提供いただいているお客さまですが、事例として公開していない優良なエンタープライズのお客さまが多数いらっしゃいます。現在1,500社以上のお客さまにご利用いただいています。

クラウドサービス

当社のサービスについて簡単にご紹介します。1つ目は、データオプティマイズソリューションで、売上の75パーセントを占めています。主な商材は「帳票DX」と「カミレス」で、帳票のインプットやアウトプットに加え、承認申請などのワークフローやデータ管理機能も備えています。

2つ目は、セールスマネジメントソリューションです。こちらの商材は「ソアスク」と「モノスク」で、特にサブスクリプションに強い販売管理ソリューションとなっています。

3つの成長戦略

これら製品を活用した成長戦略および中期経営目標についてご説明します。まず、3つの成長戦略を掲げています。1つ目はエンタープライズ市場の開拓、2つ目は収益基盤の多様化、3つ目は私たち自身がAIネイティブカンパニーになることです。

エンタープライズ顧客

エンタープライズ顧客への投資は非常に重要であると考えています。スライド上の数字をご覧いただくとわかるように、当社の1社あたりの平均ARR(ARPU)は141万9,000円ですが、エンタープライズ顧客に限定すると317万9,000円となり、平均の約2.2倍です。

また、エンタープライズ顧客のARR比率は全体の56.4パーセントを占めています。限られた顧客群の中でこれだけの売上を着実に上げられる部分ですので、ここをしっかり獲得することが当社の最優先課題だと考えています。そのため、この分野への投資を積極的に行っていきます。

エンタープライズ顧客の成長計画

当社は、基本的に社員数が501名以上のお客さまをエンタープライズと位置付けています。また、公共系のお客さまについても、エンタープライズとして捉えています。

エンタープライズ顧客の成長計画について、スライドに数値目標を記載しています。ARR計画においては現在の約13億円から、2026年11月末には約17億円に引き上げることを目指しています。社数計画については、2026年11月末の目標を397社から446社に定めています。

さらに、ARPU計画では、現在の326万8,000円を379万4,000円に引き上げることを目指しています。このような数値目標を掲げ、現在努力を重ねています。

エンタープライズ市場の開拓

エンタープライズ市場の開拓についてです。当社は現在、AIに積極的に投資を行っています。コンサルティングサービスやインプリメンテーションサービスでは、AIを活用したサービスの提供を開始しています。

特に、当社が直接受注することを目指す金額規模が約2億円弱の案件に対しては、AIを活用したコンサルティングを提供していく方針です。また、エンタープライズのお客さまは、求めるAI機能が状況に応じて異なるため、それぞれのニーズに対応したAI機能を製品に追加していきたいと考えています。

先ほどお話しした「AI活用コミュニティ」を通じて、お客さまに新しいAIサービスを提供していきます。

一方で、2億円以上の大型案件、特に10億円前後のものについては、大手コンサルティングパートナーとの関係強化が喫緊の課題であり、最も重要なポイントです。そのため、アクセンチュア、デロイト トーマツ等と連携を強化して取り組んでいきたいと考えています。

また、信用力の向上を目的とした継続的な広報活動やIR活動を通じて、お客さまや市場からの信頼と評価を得ていきたいと考えています。

収益基盤の多様化

続いての戦略は、収益基盤の多様化です。現在、当社の売上は「Salesforce」関連が9割を占めており、その割合を多様化させることを課題として取り組んでいます。まずは、「帳票DX for SmartHR」です。

当社は、株式会社SmartHRという日本トップクラスのユニコーン企業と強固なパートナー関係を結んでおり、特にエンタープライズのお客さまに対して現在「帳票DX for SmartHR」を導入している最中です。

さらに、SAP社とも提携し、「Buildパートナー」契約を締結しています。SAP社が提供するプラットフォーム「BTP(Business Technology Platform)」とセットで「帳票DX for SAP」の提供を開始しました。

また、当社の帳票機能をOEMに組み込んで提供する取り組みも進めており、弁護士ドットコム株式会社の「クラウドサイン Sales Automation」に採用されています。さらに、最近では株式会社ユーザベースの「Speeda AI Agent」でも当社のソリューションを選択していただきました。

オプロが考えるAI ネイティブ カンパニーとは?

当社は、AIネイティブカンパニーを目指し、積極的に投資を行っています。この点が非常に重要であると考え、まずツールとしてAIをしっかりと採用しています。現在では全社レベルでAIを活用しており、AIを使用する人材については、ある意味で選抜されています。

AIを活用できる人材とは、自ら考え、自ら行動できる人であり、そうした人材を採用し、現在リスキリングを含め社内で浸透を進めています。全体として、効率と品質を30パーセント向上させることを目標としています。

また、当社のサービスや製品には、当然AI機能を実装しており、ここへの投資を非常に加速させています。近い将来、さまざまな製品をリリースしていく予定です。

中期経営目標

我々の中期経営目標についてです。やはり「Rule of 40%」にはこだわりを持って取り組んでいきたいと考えています。具体的には、売上高成長率を25パーセントから30パーセント、営業利益率を10パーセントから15パーセントを目標とし、これらをしっかり達成することで「Rule of 40%」を継続する企業を目指していきたいと考えています。

中期経営目標(ARR)

もう一つの目標がARRです。こちらは、ARR約100億円を早期に達成することを目標に取り組んでいます。ただし、AIのソリューションについては従量課金制となる可能性があります。従量課金制の場合はARRに含まれないため、その点を考慮し、表示方法を工夫する必要があると考えています。

SaaS is Dead の発端

「SaaS is Dead」についてご説明します。みなさまの中には、SaaS会社に対して不安を抱いている方もいらっしゃるかと思います。これに対して、当社の見解をお話ししたいと思います。

まず、「SaaS is Dead」の発端について説明します。これは昨年1月から始まりました。マイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏が、あるYouTube番組で「SaaS is Dead」という言葉を使用したことがきっかけとされています。

ナデラ氏が最も伝えたかったのは「SaaSの役割は、アプリの提供からAIを使うデータベースへ変わる」ということでした。しかし、「SaaS is Dead」という言葉が非常にセンセーショナルだったため、この言葉を発端に、アメリカのSaaSベンダーの株価が下落しました。特にPERは、当初約50倍だったものが、1年で約25倍まで低下したという背景があります。

それから最も大きな出来事は、2026年1月にアンソロピック社が発表した「Claude Cowork」です。これはいわゆるAIエージェントで、自律的にパソコン上のデータを利用して多様な処理を実行できるという技術です。

この発表により、複雑な業務フローをAIが自律的に実行できる仕組みが強調された結果、専門的なSaaS機能が不要になる可能性が高いと判断され、特に2月以降、世界中のSaaSベンダーの株価が下落しました。残念ながら、当社もその影響を受けた1社となっています。

SaaS is Dead の意味

再度、「SaaS is Dead」の意味について触れたいと思います。まず、AIによる代替です。複雑な業務フローをAIが自律的に実行する、いわゆるAIエージェントにより、専門的なSaaS機能が不要になる可能性が高まったという判断です。

また、AIエージェントが動くということは、つまり人を必要としないということであり、UI/UXが不要になるということです。

そして、UIやUXがなくなるということは、ID課金がなくなるのではないかと考えています。その代わりに従量課金や成果課金へ移行する可能性があり、ID課金は崩壊することになると考えています。この3つが株価下落の要因だと私たちは捉えています。

AI Agentで必要なサービス(SaaS is Deadにならない)

ただし、先ほどお話ししたように、ナデラ氏が言いたかったのは「AIが使うデータベースに、これからSaaSは変わっていく」ということです。これはどのようなことかというと、AIエージェントに必要なサービスであれば「SaaS is Dead」にはならないということです。

そのシステムの1つが「System of Record(SoR)」です。これは、組織が公式に参照する基幹データの保存場所を意味します。つまり、システムのマスターデータになるということです。

そして、そのデータを使用するのが「System of Insight(SoI)」です。このような部分がAIを活用したソリューションへと変わっていくことになります。

AI Agentで不必要なサービス(SaaS is Deadになる)

次に、AIエージェントによって不要になるサービス、いわゆる「SaaS is Dead」に該当するサービスは、「System of Engagement(SoE)」と呼ばれる分野の製品です。

いわゆる、これまで「ユーザーインターフェースがいい」「操作性がいい」「体験価値が高い」「簡単に作れる」といったものが主であるサービスがこれに該当します。

これらのサービスは、AIが自動的にコードを作成したり、AIエージェントが自律的に動作することで、徐々にAIに取って代わられていくことになります。

AI Agentで必要なサービス(SaaS is Deadにならない)

それでは、当社のソリューションはどうかについてご説明します。当社のソリューションでSoRに該当するのは「ソアスク」「モノスク」であり、こちらは販売管理ソリューションです。「ソアスク」「モノスク」は顧客データ、売上データ、利益、契約管理など、企業のマスターデータを管理するソリューションとなります。

この「ソアスク」「モノスク」が持つデータは、今後AIエージェントが利用可能なサービスとして提供される予定です。

「カミレス」「帳票DX」については、インプットおよびアウトプットの部分において、確かにSoEに近い部分がありますが、「カミレス」「帳票DX」はデータを管理するソリューションです。申請データを管理し、それを審査・請求し、状況を把握するなど、これらをしっかりと管理するソリューションになります。

このデータをもとに、AIエージェントが「カミレス」や「帳票DX」を効果的に動かすことになります。

AI Agentで必要なサービス(SaaS is Deadにならない)

そして、これから私たちが考えているのは、SoIのソリューションです。その一つが、先ほど「オプロAIコミュニティ」で発表した「ソアスク Agentダッシュボード」と、AIエージェント対応の「AI Agent 対応 帳票DX」です。

これらはまだ製品化できておらず、現在はベータ版として取り組んでいます。特に5月からは、既存ユーザーに対して「ソアスク Agentダッシュボード」をベータ版としてご利用いただきます。マネタイズについては、FY2027以降を予定しています。

ソアスク×AI これまでの取り組み

まず「ソアスク Agentダッシュボード」についてご説明します。これまで「Salesforce」の「Agentforce」を活用した製品をリリースしていました。この製品では、例えば商談の会話内容を文字起こしし、その登録された内容を基に自動的に見積もりを作成する機能を実装し、実験的にリリースしています。

これは、業務をAIが補助するいわゆる「Copilot」の機能です。AIの補助によってコスト削減を目指し、当社としてリリースしてみたものです。

現在、実際にお客さまにご利用いただいているものの、現時点ではマネタイズするほどには至っていません。このため、お客さまが自身で管理し、自身で確認することが依然として非常に重要だと受け止められているようです。

ソアスク×AI 新しい試み

そこで、当社では新たにAIによる意思決定を加速させ、売上向上に貢献するサービスとして「ソアスク Agentダッシュボード」のベータ版開発を終え、5月からテストリリースを開始します。

これまで「Salesforce」にはダッシュボードやBIツールなどの標準機能が備わっていましたが、ユーザーが利用する際には難しさが伴いました。

そこで、AIエージェントを活用し、自然言語による即時可視化や、データの妥当性を保つためのセマンティックレイヤーの導入を行うことで、これまで導入や設定が難しかった領域に対して自然言語で対応可能なソリューションを提供します。

帳票DX×AI これまでの取り組み

「AI Agent 対応 帳票DX」についてご説明します。これまで取り組んできたのは、PDFを読み込んで自動的に我々の帳票のレイアウトや雛形を作成し、技術的にハードルが高かったデータのマッピング作業をAIで自動的に行うという仕組みを実装することでした。これにより、技術的なハードルを大幅に下げてきました。

帳票DX×AI 今後の取り組み

今回はさらに一歩進みます。いわゆるMCPに対応することで、帳票作成を「作る・探す・出力する」で基本的にAIエージェントから簡単に行えるようにし、対話形式でも実現可能なソリューションを完成させました。現在、テストリリースを行っています。

こちらはさらに進化を続け、新しいソリューションとして現在開発を進めています。

これが当社の「SaaS is Dead」に対する回答となります。

質疑応答:ARRの成長計画について

「ARRは現在約22億円ですが、FY2031の約100億円の計画には年35パーセントの成長が必要です。足元のARR成長率が低下していますが、どのタイミングで再加速する予定でしょうか? 具体的にARR成長率はいつ頃から30パーセント以上に戻る想定なのでしょうか?」というご質問です。

当社は今期から30パーセント以上の成長を計画しています。第1四半期については、確かにみなさまにご不安を与えるような成長率だったかもしれませんが、今回の成功に向けて、ISMAPへの登録を進めたこと、そして公共分野に確実に入り込み、大型案件を受注することを最も重要な施策として捉えています。

これを着実に進めることで、目標であるCAGR30パーセント以上を達成していきたいと考えています。

質疑応答:ISMAP取得による変化について

「ISMAPの取得後、官公庁や大企業からの商談数や案件規模に変化は出始めていますでしょうか? 需要健全化が見込まれるとのことですが、パイプラインや商談フェーズにおいて、取得前に比べてどのような変化が出ているのか、具体的に教えてください」というご質問です。

申し訳ありませんが、現段階では詳細な数字を発表することはできません。ただし、先ほどの東京都福祉局さまの例のように、確実に変化が出ています。この変化が下期にはしっかりと数字に表れてくると見込んでおり、実際に案件もございます。

それをしっかり受注することで、結果を示したいと考えています。

質疑応答:自社株買いに関する追加情報の開示について

「自社株買いの開示がありませんでしたが、進んでいますか?」というご質問です。

大変申し訳ありませんが、現時点で開示している情報以上の詳細をお伝えすることはできません。今後の開示をご確認いただけると幸いです。

質疑応答:利益率改善の持続性について

「段階利益の進捗は一過性ではないですか? 持続性をどう見ていますか?」というご質問です。

この利益率の改善は一時的なものではないと認識しています。

サブスクリプションの積み上がりにより、ストック売上の比率が高く、粗利率も安定しています。FY2026第1四半期の営業利益率は13.2パーセントで、前年同期より1.0ポイント改善し、その持続性を示しています。

今後も原価や費用の管理をしっかりと行いつつ、適切な投資を実施して、同程度の利益率を持続させていく考えです。

質疑応答:東京都福祉局案件とISMAP登録の売上寄与について

「東京都福祉局の案件の売上寄与はいつ頃からですか?」というご質問です。

東京都福祉局さまの案件に関しては、履行期間が2026年4月1日から2027年3月31日となっており、第2四半期の売上から計上されます。ですので、この第1四半期には当該売上は含まれていません。

ISMAPの登録は昨年12月に行われました。そのため、この効果が現れるのはFY2026の下期あたりからになると考えています。

質疑応答:写真差し替えの検討について

「投資家の中では、『写真で社長が腕を組んでいる会社の株は買ってはいけない』という暗黙のルールがあります。今後撮影する際は、腕組みをしないものでお願いします」というご意見です。

大変申し訳ありません。次回から写真を差し替える方向で検討します。正直なところ、カメラマンの判断が行き過ぎてしまった部分がありました。重ねてお詫び申し上げます。

質疑応答:配当方針について

「プライム市場への移行まで配当しない方針だったと思いますが、将来的な配当性向はどの程度が適切と考えていますか?」というご質問です。

配当については、現時点で大きな方針の変更はありませんが、具体的な内容については今後しっかり検討していきます。なにかございましたら、みなさまにしっかりとお伝えしていきたいと考えています。

質疑応答:株価対策について

「株価対策は考えていますか?」というご質問です。

株価対策については、定期的に役員会議で常に議論を行っています。今回実施している自社株買いも、株価対策の一環です。

これについては今後も引き続き検討していきます。特に、本日時点での時価総額は約39億円となっています。

また、当社のEV(企業価値)は、そこから現金を引いて、約20億円です。一方で、ARR(年間経常収益)は22億円以上あります。この点を踏まえると、当社は現状かなりディスカウントされていると理解しています。

今後もこちらに関してさまざまな検討を進めていきたいと考えています。

質疑応答:ARR成長率について

「直近のARR成長率は計画に対して低すぎると思います。これも計画どおりの進捗でしょうか?」というご質問です。

第1四半期については計画どおりです。今年は下期が非常に重要なポイントであると捉えているため、下期に向けて着実に成果を上げていきたいと考えています。

質疑応答:社内におけるAI活用について

「社内でのAI活用はどのような感じでしょうか?」というご質問です。

まず開発関係ですが、当社ではAIによるコーディングを採用している体制です。ただし、AIにコーディングさせるだけでは、製品として十分な品質を確保することはできません。メンテナンスや動作の責任、セキュリティなど、さまざまな要素が関わってくるためです。これらについては、当社の優秀なプログラマーがしっかりと対応しています。

また、コンサルティング部門にもAIを積極的に活用しています。具体的には、データ移行やお客さまの業務分析の部分でAIを活用し、しっかりと対応しています。

さらに、営業や提案書の作成などもすべてAIを利用しています。管理部門においても、特に契約関係の業務などでAIを効果的に活用しています。全体的に目標としていた30パーセントを超えているのではないかと考えています。

質疑応答:公共DX領域の展開可能性と競合優位性について

「第1四半期のすばらしい決算、特に解約率0.35パーセントという数字に、中長期株主としては大変期待しています。

成長ドライバーである公共DX領域について質問です。今回は東京都の大型案件落札ですが、他の自治体や省庁へ横展開していく再現性はどの程度あるのでしょうか? また、ISMAP取得を武器に、同領域を開拓する上で、競合に対する最大の優位性は何だとお考えですか?」というご質問です。

解約率についてお褒めいただき、ありがとうございます。公共DX領域には力を入れていますが、今回の東京都福祉局の案件は、当社としては決して大型案件とは考えていません。

この規模の案件は東京都の中で多く存在します。そのため、東京都内でもしっかりと横展開を図っていきたいと考えています。

東京都福祉局では900種類の帳票が存在しています。この帳票類は他の都道府県でも十分に活用できるレベルに達しているため、他県への展開も十分に可能性があると考えています。

また、ISMAPに関しては、ターゲットが中央省庁となります。これからいくつか中央省庁の案件が始まると予想されますので、それらにしっかりとアプローチしていきたいと考えています。

競合との優位性についてですが、入力するツールは存在するものの、それを用いてデータを管理し、承認やワークフロー、さらにアウトプットまでを一貫して管理するトータルソリューションはありません。そのため、これを最大の武器としてしっかりと対応していきたいと考えています。

質疑応答:エンタープライズ市場の開拓について

「エンタープライズ市場を開拓するにあたり、貴社サービスの新規導入狙いなのでしょうか? それとも他社製品からの切り替え狙いなのでしょうか?」というご質問です。

基本的には新規導入が最大のポイントです。東京都では常に新しい事業が始まりますので、そこにしっかり対応していくことになります。

また、いわゆる一般企業については、特に「ソアスク」は最近エンタープライズのお客さまに多くご利用いただいています。今回も、残念ながら名前はまだ公開できませんが、有名なメーカーの会社さまにもご利用いただいています。このようなところを的確に捉え、今後も横展開を進めていきたいと考えています。

質疑応答:キャッシュの使い方とM&Aの検討状況について

「M&Aはしないのですか? キャッシュに余剰があったと記憶しています」というご質問です。

現時点では特にお伝えできることはありません。ただし、当社のキャッシュの使い方については常に役員会で総合的に検討しています。

その中で、M&Aも検討のターゲットの一つとなっています。現時点で具体的なお話をすることはできませんが、なにか決まり次第、みなさまにきちんとご報告したいと考えています。

このキャッシュの使い方については、当社としても喫緊の課題と捉えており、さまざまな検討を進めています。

質疑応答:プロフェッショナルサービスの収益構造と販売見通しについて

「前期はプロフェッショナルサービスが好調とのことですが、特定の企業に占める割合は高いのでしょうか? スリップする金額が多いように思います。

また、売上の見積もりがついているものは、ある程度見込みがついているのか、希望的観測が大きいのか、感覚でもよいので教えてください」というご質問です。

プロフェッショナルサービスについてですが、上から下まで幅広く展開しています。最近ではエンタープライズ分野に注力しており、このコンサルティングサービスの金額はますます高くなっています。今回も1億5,000万円の案件では、その約3分の2がコンサルティングの売上となっています。

そのため、こうした大規模な案件が増えることでスリップのリスクも高まると考えています。しかし、そのリスクをヘッジするために、従来からのある程度安定したコンサルティングの受注を維持しつつ、大型案件にも取り組んでいきたいと考えています。

売上の見通しについてですが、一定の見込みが立ってきています。もちろん入札案件や競合の影響があるため、すべてを受注できるわけではありませんが、手応えのある案件はいくつか計画されています。

質疑応答:株価への取り組みと会社の価値向上について

「社長は株価をどのぐらいのペースで確認しますか? 説明会を経て夜間で株価が下がっています。また明日以降、株主価値向上に向けて頑張ってください。応援しています」というご質問です。

ありがとうございます。株価については、毎日確実に確認しています。また、PTSも確認しています。

ただ、一喜一憂することなく、これからも実績を積み重ね、IR活動を継続することで、株主のみなさまの信頼を得ながら、会社の価値向上に努めていきます。引き続きご支援をいただけると幸いです。

お時間となりました。本日はご参加いただき、誠にありがとうございました。これからもオプロをよろしくお願い申し上げます。

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