■株主還元策
シグマクシス・ホールディングス<6088>は、前述した「2030年3月期『ありたい姿』」において、中長期的な持続的成長のための投資(フリー・キャッシュ・フローの約3分の1を充当)を進めるとともに、従業員・株主・社会に対するバランスの取れた価値還元を基本方針としている。株主還元については、配当及び自己株式取得を通じた施策を打ち出している。
配当政策は、業績に連動した利益還元を行いつつ、安定的な配当の維持に努める方針である。2030年3月期までに配当性向を50%へ引き上げることを目標として掲げている。この方針に基づき、2026年3月期の1株当たり配当金は前期比5.0円増配の26.0円とした。これにより、配当性向は目標の50%を超える54.5%となった。続く2027年3月期も同額の26.0円を予定しており、予想配当性向は47.6%となる。
一方、自己株式取得については、機動的な資本政策として位置付けており、市場環境や資本効率を勘案して適切な時期に実施する方針である。2026年3月期において26億円超の自己株式取得を実施し、2025年11月に自己株式300万株を消却した。配当と合わせた総還元性向は100%を超える水準となった。さらに、2026年5月には上限60万株・3億円の自己株式取得枠を設定しており、2027年3月期も機動的な還元姿勢を継続している。
このように同社は、2030年3月期に配当性向50%、ROE35%を目標に掲げ、配当と自己株式取得を組み合わせた資本政策により、株主価値の向上を目指す。一方で、2030年3月期に向けて成長投資やM&A、提携投資も想定されるため、今後は高水準還元と成長投資のバランスの舵取りが、中長期的な成長の焦点となる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 森本 展正)
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