■要約
タクマ<6013>は、一般廃棄物処理プラントやエネルギープラント、水処理プラントのEPC(設計・調達・建設)及びアフターサービスをはじめとする環境・エネルギー(国内)事業が売上高、営業利益の大部分を占める企業である。ほかにも、東南アジアや台湾を中心にごみ処理プラントやエネルギープラントのEPC及びアフターサービスを行う環境・エネルギー(海外)事業、工場やホテル、病院などで用いる汎用ボイラ等を扱う民生熱エネルギー事業、建築設備や半導体産業用設備を扱う設備・システム事業を展開している。
1. 2026年3月期の業績概要
2026年3月期の連結業績は、売上高が165,620百万円(前期比9.6%増)、営業利益が15,409百万円(同13.9%増)、経常利益が16,279百万円(同15.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が13,732百万円(同32.1%増)と増収・2ケタ増益となった。増収増益に加え投資有価証券売却益の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は2期連続で過去最高となった。ごみ処理プラントの新設工事や基幹改良工事などの受注が好調で、受注高は333,026百万円と2期連続で過去最高を更新した。
2. 2027年3月期の業績見通し
2027年3月期の連結業績は、売上高が191,000百万円(前期比15.3%増)、営業利益が17,800百万円(同15.5%増)、経常利益が18,500百万円(同13.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が15,400百万円(同12.1%増)と、2ケタ増収増益を見込んでいる。受注高は前期の反動で減少するものの、引き続き高水準の200,000百万円規模を予想する。売上高は受注済み案件の進捗により2002年3月期以来の過去最高更新、また親会社株主に帰属する当期純利益は3期連続の過去最高更新を見込む。
3. 中長期の成長戦略
長期ビジョン「Vision2030」実現に向けて、成長の中核を担うドライバーであるストック型ビジネスをさらに拡大する。併せて、ストックを増やすためにEPC事業の拡大を図り、2031年3月期には経常利益200億円以上の達成を目指す。また、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、CCUS・カーボンリサイクル技術を中心に研究開発を強化するほか、人員などの機能拡充や事業領域の拡大に向けたM&A案件の情報収集を積極的に行う。
4. 株式還元策
同社の株主還元策は、第14次中期経営計画において設定した新たな株主還元方針に基づき、配当及び自己株式取得による積極的な利益還元を推進している。2026年3月期の年間配当は、前年比26.0円増の1株当たり93.0円(中間期39.0円、期末54.0円)を実施し、2027年3月期は、前期比15.0円増の108.0円(中間期54.0円、期末54.0円)を予定している。また、2026年3月期は総額7,789百万円の自己株式取得を行い、配当と自己株式取得を合わせ、総還元性向106.5%を達成した。投資家を重視した高い水準の還元を継続している。
■Key Points
・2026年3月期は受注高・親会社株主に帰属する当期純利益が2期連続過去最高を更新
・2027年3月期は過去最高売上高と3期連続の最高純益の更新を見込む
・ストックビジネス拡大などで2031年3月期経常利益200億円以上へ
・新たな株主還元方針に基づき、投資家を重視した高い水準の還元を継続
(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)
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