最近は、Twitterの情報を利用してトレードをしている人も多いでしょう。しかし、Twitterの情報は玉石混交。しかもフォロワー数絶対の世界なので、間違った情報でも、インフルエンサーが発言が正とされることもあり、非常に危険な状態と言えます。(『元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』)
※本記事は、『元外資系レジェンズ Team xoxo あなたに寄り添う投資情報』2023年2月12日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
プロフィール:Team xoxo
元外資系金融機関出身3人で結成した『あなたに寄り添う』をテーマに金融リテラシー向上で人生を楽しむお手伝いを目標にするチームです。
かえるさん:証券歴27年だがTeam xoxo代表兼癒し担当。サラリーマン生活のそのほとんどが欧米外資系証券だが実は大手日系証券会社出身。地方個人営業から外資系証券でのマネジメント業務までありとあらゆる証券業務を日本とロンドンで経験。趣味は食とクルマ。
ロン:証券業界歴37年でTeam xoxoの精神的支柱兼ご意見番。セールストレーダーとして外資系証券の第一線で活躍。スモールキャップアナリストがキャリアスタート。それゆえに銘柄発掘と企業分析が得意。趣味はスキー、ランニング、登山とベイスターズ。
JB:業界歴20年以上でTeam xoxo唯一のバイサイド出身。日系・外資系資産運用会社におけるグローバル株式ファンドマネジャー経験。現在は軸足の半分を海外に置き、個人投資家や中小企業支援。保守的取引と積極取引のバランス感覚に定評。
フォロワー数が絶対価値となるTwitter株クラ
最近はもっぱらTwitterの株クラの一員としてインフルエンサーと言われる方々の株式に関する投稿を観察する毎日。
僕もTwitterを本格開始して6か月たったので、それなりにどういう情報が受けいれられるのか少し理解ができて、それなりにポジションを築けたと感じるときもあります。
今のところ、僕の経験に基づいたプロのトレーディング手法、例えばアルゴの話やHFTの実際について書く言わばルポライターのような感じです。それゆえに一歩先に突っ込んだ話や、」個別銘柄の話などは特にせず、もちろん助言資格を持って書いているわけでもないので、その話せる範囲自体は非常に限られたものになっています。
これまででわかったことはTwitterの株クラの世界ではフォロワー数が絶対的な力を持っていて、フォロワー数が少ないアカウントが、いかに優良な投稿をしたとしても、それはなかなか拡散せず、フォロワー数が多いアカウントが、仮に間違った情報を流したとしてもそれが正だと拡散されてしまう非常に危険な場所だとも感じています。
Twitterがイナゴ化を助長するのは日米共通
以前ミーム株のことを書きましたが、結局日本でも同じような事は起きていて、インフルエンサー中心に何となくグループが出来、その中で情報を共有し合い、監視銘柄で動きがあると、そろってイナゴする構図がこんなにわかりやすく存在することに少々驚いています。
アメリカでは、このようなことが起きるとき必ず象徴的なことが起きます。
例えば第一次ミーム株ブームの時は社会問題になりました。
そして今回アメリカでTesla株が今年1月6日から短期間に株価が+75%というパフォーマンスを見せています。
もちろんそれはTeslaが中国で値下げをしてセールステコ入れを行っただとか、そもそもナスダック総合指数が安値から大きくリバウンドしていることが関係しているのですが、どうやら裏では第2次ミーム株ブームのような動きがあったようなニュースを目にします。
結局SNSを通した個人投資家同士の情報シェアに関して当局は監視してはいるものの決定的にクロでなければ、やはり推定無罪ではないですが、取り締まりが難しいのかな?なんて思っています。
消えた長期的視野
日中の米国株の動きを見ていると、FRB関連のコメントが出ると、先物が上下に大きく動くことが最近よくあります。
世界最大の株式市場がコメントで上げたり下げたりする動きを見ていると、今投資の主体は個人投資家だけでなく、機関投資家もかなり目先的な動きになっていて、それは米国の金利政策が今微妙な時期であることで方向感が出にくいことが理由だと思いますが、長期的な視野に立った主体が減っているという感が否めません。
日本はそれに比べるとまだましな気がしますが、それでも同じような動きを感じたりします。
去年はダブルスコープなんていう象徴的な銘柄がありましたし、昨今の個別材料株の動きを見るとそう感じるときもあります。
そんなことを考える今日この頃ですが、非常に象徴的なTwitter上での『事件』が起きたのでそれに関する僕個人的な考えを批判覚悟で書きたいと思います。
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