ソフトバンクグループ2022年度第3四半期決算では、最終損益が7,834億円の赤字となりました。報道では、昨年12月段階での孫正義さん個人が出資した未決済残高は6,700億円とされており、前回の未決済負債からまったく減っていないことも明らかになっています。大金持ちの孫さんのことですから巨額の含み損を乗り越えることは可能なのでしょうが、純資産のほとんどがSBGの株ということになると、この先、孫さんはSBGとどのような関係になってしまうのかも非常に気になるところとなっています。(『 今市太郎の戦略的FX投資 今市太郎の戦略的FX投資 』今市太郎)
※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2023年2月10日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月分無料のお試し購読をどうぞ。
ソフトバンクグループが赤字転落、孫正義さんの未決済残高は6,700億円に…
「戦略的FX投資」がテーマの このメルマガ このメルマガ では、為替のお隣の日経平均株価の動きに大きな影響を与えるソフトバンクグループ(SBG)について定期的にフォーカスしてお伝えしていますが、今回もこの話題に触れてみたいと思います
2月7日に発表された2022年度第3四半期決算では、最終損益が7,834億円の赤字に。第2四半期なんとか3兆336円の黒字としていましたから、そこから一気に赤字に転落する形となりました。
これにより今年度の第3四半期決算合計は最終利益が9,125億円の赤字となってしまい、まったく精細を欠く状況が続いていることがうかがわれます。
ブルームバーグの報道では、昨年12月段階での孫正義さん個人が出資した未決済残高は6,700億円とされており、前回の未決済負債からまったく減っていないことも明らかになっています。
大金持ちの孫さんのことですから巨額の含み損を乗り越えることは可能なのでしょうが、純資産のほとんどがSBGの株ということになると、この先、孫さんはSBGとどのような関係になってしまうのかも非常に気になるところとなっています。
「AIのユニコーン企業に投資すれば利益爆発」というスキームは完全終焉
これからの社会「AI」がIT産業の主力となり市場は大きく拡大する…という孫さんの見立ては、決して間違ってはいないと思われます。
たしかにリーマン・ショック以降、中央銀行がかつてないような緩和政策を実施し、低金利でカネ余りの時間が続いた絶好な環境下では、多くのITユニコーン企業がIPOに成功し、企業実態と実績をはるかに上回る株価を獲得することができました。
大変失礼な言い方をすれば、名だたる注目度の高いユニコーン企業に投資していれば、さしたる目利き感はなくても、相応の利益を短期に確保することは難しい話ではなかったことがうかがわれる状況です。
しかし足もとでは、いよいよインフレが到来、さらにリセッションまで襲ってくるという厳しい状況下です。FRBは強烈な利上げを断行し、株式相場に簡単にカネが集まらない土壌が形成されてしまいました。