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ソフトバンクG巨額赤字、孫正義さん個人の含み損6700億円は大丈夫か?AIに投資したファンドが世界屈指の“人工無能”だった=今市太郎

AIユニコーン企業に投資したファンドマネージャーが世界一の人工無能だった

さらにこの10年で凄まじい快進撃を繰り広げた「GAFAM」といったビッグテック株ですらとうとう下落を余儀なくされており、IT株の市場も大きく様変わりしてしまったのが現状です。

今期の含み損のほとんどはAI企業への投資失敗によるものであるとCFOは説明しているようですが、AIユニコーン企業に投資したファンドマネージャーが結果的に世界で一番の人工無能だったことが証明されたような話で、笑うに笑えないところに陥ってしまったことがよくわかります。

もちろん投資に関わった当事者は十分に吟味した結果がこれだったと言い訳をするのでしょうが、AI関連ならIPOで爆益ひと儲けという時代ではなくなったことを痛感させられます。

2000年のITバブル崩壊でも似たようなことは起こっていた

今から23年ほど前の2000年のITバブルの時にも、多くの新鋭IT企業がその企業実態と業績をはるかに超えるような株価を示現することになり、当時の市場関係者はIT革命だから主要なIT企業が社会・経済をけん引していくのは当たり前と、相場のさらなる上昇を豪語したものでした。

しかし、そうした株価状況はご存じのとおり長くは続かずに崩壊して、いったん終焉を迎えることになります。

確かにその後、IT産業自体は経済成長の主軸として機能するようになりました。しかし、ITバブル崩壊で大きく下落した株価がその企業実態に沿った形で回復するのには、10年以上の歳月がかかったのが現実です。

相場の現状を見ますと、足もともそれに近いものがあり、収益として投資が実を結ぶのにはここから相当な時間がかかりそうな状況。果たしてSBGがそうした長く辛い期間を持ちこたえられるのかどうかが、大きな焦点になりそうです。

自社株を担保に借金投資し、含み益が出ればまた借金・投資の繰り返し…

孫さんが保有自社株を担保に資金を借りて、それを投資して含み益が出れば、それをさらに担保にして投資金額を大きくして爆発的な利益を獲得する…という手法は、70年代のダイエーの不動産担保投資商法を彷彿とさせるものがあります。

このスキームが完全に上手く回転しているうちはなんの問題もなく激しい拡大再生産を実現できることは、過去の経緯を見ても間違いないようです。

しかし、それが一部からでも崩れ始めると借金と損失だけが膨らみ、最後には決定的な破段階を迎えることは間違いありません。ダイエーも結局、跡形もなく市場から姿を消すことになってしまいました。

Next: 次の金融危機でソフトバンクグループは丸ごと吹き飛ぶ可能性

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