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SBSHD Research Memo(4):物流事業は大幅増収増益、利益率も若干改善

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■SBSホールディングス<2384>の業績動向

2. 事業セグメント別の動向
(1) 物流事業
物流事業の売上高は前年同期比21.7%増の269,087百万円、営業利益は同71.6%増の8,334百万円と大幅増収増益となった。売上高は2期連続で中間期の過去最高を更新し、営業利益も同じく最高益を更新した。2024年以降に開設した新規事業所の立ち上げコスト増により収益性が低下していたが、収益構造改革に取り組んだことで不採算事業所の損失額が縮小したほか、料金適正化や新規連結効果等もあって、営業利益率は前年同期の2.2%から3.1%(新規連結の影響を除くと3.3%)と想定以上に改善した。期初計画では2.8%(同3.0%)を見込んでいた。なお、新規連結効果を除いた既存事業ベースでは売上高で同6.7%増、営業利益で同53.3%増となっている。

売上高の増減要因を見ると、新規顧客の獲得及び既存顧客の拡大で20,356百万円、料金適正化で2,826百万円、新規連結効果で33,043百万円、その他で1,646百万円の増収要因となり、既存顧客の物量減少による9,926百万円の減収をカバーした。一方、営業利益は新規顧客・既存顧客の拡大で3,732百万円、料金適正化で1,684百万円、不採算拠点の収支改善で739百万円、新規連結効果で888百万円、その他で143百万円の増益要因となり、既存顧客の物量減少による減益3,697百万円、新規事業所開設によるコスト増13百万円などを吸収した。

収益構造改革については、倉庫容積率の最大化、料金の適正化、人員の最適化(派遣利用の縮小、作業効率の向上)、車両積載率の向上などに取り組んできた。2024年12月期に開設した事業所の損失額の推移を見ると、2024年12月期の2,150百万円から2025年12月期は1,544百万円、当中間期は335百万円へと着実に縮小している。当中間期の損失額は特定顧客の不採算案件によるものであり、同要因を除けば損失状態から脱却したものと考えられる。同不採算案件については2027年まで契約が残っているため、下期も損失が続く見通しである。また、2025年以降に開設した新規事業所の損失額は当中間期で140百万円となっており、通期では122百万円に縮小する計画である。

倉庫の空き坪比率については新規倉庫の開設や既存顧客との取引縮小があった影響もあり、2025年12月末の1.66%(20,964坪)から2026年6月末は2.02%(25,552坪)とやや上昇した。ただ、2024年12月末の2.38%(25,500坪)に対しては改善している。同社は2026年12月末に0.90%(10,364坪)まで引き下げることを計画している。

新規連結効果(売上高33,043百万円、営業利益888百万円)のうち、前第3四半期から連結対象となったBlackbird Logisticsが売上高で2割弱、営業利益で過半を占めたと見られる。残りは当第1四半期から連結対象となったブリヂストン物流の寄与による。

重点分野の売上動向は、3PL事業が前年同期比37.3%増の1,817億円、通期計画に対する進捗率で52.1%と順調に拡大した。新規連結した2社を除いても増収率は12.4%と2ケタ成長となった。新規顧客の獲得が進んだほか、既存顧客の取引高拡大や料金適正化が浸透したことが要因だ。また、2026年3月にSBSネクサードの「物流センター霧島」(鹿児島県、運営面積2,100坪)が竣工し、ドラッグストア向け3PL業務を開始した。

また、食品物流事業の売上高も冷凍食品市場の拡大を追い風に415億円と堅調に推移し、収益性も向上した。付加価値の高い冷凍食品の取扱高が増加したほか、料金改定や不採算拠点の収支改善が進んだことが主因で、食品物流を手掛けるSBSフレック、SBSゼンツウともに増収増益となった。SBSゼンツウでは、2025年9月に初の西日本拠点「西淀川コールドセンター」(大阪府、冷凍冷蔵倉庫、運営面積5,601坪、生協向け)を開設したこと、SBSフレックでは前下期に「厚木低温DC」(神奈川県、冷凍冷蔵倉庫)で給食事業者向け3PL案件を新たに立ち上げたことも収益増に寄与した。

国際物流事業は同40.4%増の393億円、通期計画に対する進捗率で52.8%と順調に拡大した。Blackbird Logisticsを除いた既存事業ベースでも同17.4%増と好調に推移した。古河電気工業<5801>グループ会社の日本発着アジア航路や東南アジア発北中米向けの国際物流業務をSBS古河物流とSBSネクサードが受託したほか、日本精工<6471>向け日本発アジア航路の国際物流業務をSBS NSKロジスティクスとSBS東芝ロジスティクスが受託するなど、ここ数年でM&Aした子会社間の連携によるシナジーも顕在化し始めている。

EC物流事業は同24.6%増の350億円、通期計画に対する進捗率で48.7%とおおむね会社計画どおりに進捗した。注力事業である「EC物流お任せくん」の運営主体を同社からSBSロジコムに移管し、営業強化や現場改善、生産性向上施策を推進した結果、同事業の損益も黒字に転換した。「EC物流お任せくん」は中堅・中小EC事業者を主なターゲットとしたEC物流のワンストップサービスで、「野田瀬戸物流センターA棟」では専用スペース1.5万坪がフル稼働状況となっている。ただ、2024年11月に開設した関西の戦略拠点「物流センター大阪東」は稼働率が5割程度にとどまっており、新規顧客の獲得に向け営業を強化している。

(2) 不動産事業
不動産事業の売上高は前年同期比698.9%増の19,094百万円、営業利益は同513.5%増の9,084百万円となった。前期は主に下期に計上した不動産流動化による売却益を2026年12月期は第1四半期に計上したことが要因であり、おおむね計画どおりの進捗となっている。不動産流動化事業では、前期に引き続き「野田瀬戸物流センターA棟」の信託受益権の一部を売却し、売上高で同16,575百万円、営業利益で同7,481百万円の増収増益要因となった。同物件については2025年12月期に全体の35%、2026年12月期に40%を売却済みで、残り25%は2027年1月に売却する予定である。このため、2027年12月期は同物件の売却益が減少するが、そのほかの物流施設を売却することで全体の業績には影響を与えないようにする方針だ。

一方、賃貸事業については保有不動産の賃料改定を進めたことで前年同期比129百万円の増収、121百万円の増益となった。

(3) その他事業
その他事業の売上高は前年同期比21.4%増の6,076百万円、営業利益は同77.8%増の463百万円となった。ペット用品の卸販売やECサイト運営を中心としたマーケティング事業が好調に推移したほか、環境事業の伸長が増収増益要因となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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