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アーバネット Research Memo(6):各事業における取り組みやシナジー創出などでも大きな成果

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■トピックス

1. 大手AM会社との継続的な取引関係の構築
アーバネットコーポレーション<3242>の中核事業である都市型賃貸マンションの開発促進及び安定的なパイプラインの確保を目的として、国内有数の不動産アセットマネジメント会社である三井不動産投資顧問とのパイプライン・サポート基本協定を締結するなど、複数の大手AM会社との継続的な取引関係の構築を図った。また、それに伴って、大型開発プロジェクトの積み上げ※1やバルク販売※2にも取り組んでおり、今後の事業拡大に向けて弾みをつけた。

※1 船橋プロジェクト(274戸)、八丁畷プロジェクト(335戸を予定)、大森町VIプロジェクト(106戸を予定)など。
※2 複数の物件をひとまとめにして販売する方法。

2. 新規事業の進捗
都市部における「インバウンド需要」と「高齢化」の同時加速や、訪日高付加価値旅行市場(富裕層)の急拡大等を踏まえ、新たにスタートした中期経営計画では、ホテル・高齢者施設開発事業、並びに国内外の富裕層向け開発事業といった成長性が期待できる新領域にも取り組んでいる。ホテル開発では、八丁堀IIプロジェクトや赤坂プロジェクトに加え、レジデンシャルホテル1棟を計画中である。また、高齢者施設開発事業についても、同社初の高齢者向け施設「チャームスイート千歳烏山」が竣工したほか、2棟目の開発を検討中である。一方、富裕層向け開発事業においては、魅力的な地方観光資源と高付加価値宿泊施設の組み合わせを基本路線としており、旧軽井沢プロジェクト(タイムシェア別荘)の分譲販売を開始した(2027年9月末竣工予定)ほか、世界的スノーリゾートにおけるニセコひらふプロジェクトや、歴史的観光拠点である長崎出島プロジェクトの企画を進めている。

3. ケーナインとのシナジー創出
ケーナインの2026年6月期売上高は87億円となり、予想(76億円)を大きく上回った。また、2027年6月期の業績予想については、売上高100億円、営業利益11億円を見込んでおり、実現すれば、M&A後の2年間で売上高は61億円から100億円へと大幅な成長を達成することになる。ケーナインは自社内に施工部門を有する強みを生かし、都心の一等地でありながら、開発が難しい旗竿地※などの土地を独自に取得し、自社開発することで差別化を図っている。また、金融機関からの資金調達などでの支援が事業拡大に大きく貢献しているほか、販売後の建物管理はアーバネットリビングが担当しており、グループシナジーが十分に発揮されている。今後は用地情報の共有はもちろん、事業の共同開発や施工体制の内製化などでも連携を深めていく考えだ。また、主力商品のタウンハウスについては、認知拡大に向けたブランド戦略にも取り組んでおり、タウンハウスのブランド名を「FOLS TERRACE(フォルステラス)」に決定した。

※ 旗竿地(はたざおち)とは、道路に接する細い路地の奥に、家を建てるための広い敷地がある土地のこと。

■業績見通し
2027年6月期は中期経営計画を超過し、過去最高業績を連続更新する見通し
1. 2027年6月期の業績見通し
2027年6月期の連結業績については、売上高を前期比10.4%増の43,500百万円、営業利益を同1.3%増の4,200百万円、経常利益を同0.5%増の3,150百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同1.0%増の2,150百万円と増収増益を見込んでおり、中期経営計画2年目(2027年6月期)の計画を超過する見通しである。

売上面では、引き続き不動産開発販売を軸とする「不動産事業」の伸びが増収に寄与する。販売戸数(年間)については、都市型賃貸マンション及び戸建・タウンハウス分譲、アパート開発販売のすべてを含め、合計653戸(前期比60戸増)を見込む。また、ホテル開発についても、八丁堀IIプロジェクトの売上計上を予定している。

一方、利益面については、増収により増益を確保するものの、用地・建設資材価格の高止まりや工事関連人件費の増加といった原価増に加え、事業拡大に向けた販管費増などを保守的に見積もり、営業利益率は9.7%(前期は10.5%)に低下すると見込んでいる。

2. 弊社の見方
弊社でも、予想の前提となっている販売戸数はおおむね契約済みであることや、ケーナインの好調な業績等を勘案すれば、同社業績予想は十分に達成可能であると判断している。特に利益予想については、保守的に見積もった水準であることから、前期同様、結果的に上振れる可能性にも注意が必要である。注目すべきは、中期経営計画2年目として、いかに最終年度に向けた仕込みをしていくのか、さらにその先の成長を見据えた取り組みを進めていくのかにある。特に業績へのインパクトが大きいファンド向け大型開発プロジェクトや新領域における開発物件のパイプラインについては、今後を占ううえでも重要な判断材料となるだろう。引き続き、ケーナインを含む用地取得の状況や新規事業の進捗などに注目したい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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