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ケイブ、ゲームの大型IPコラボ奏功や固定費削減と外部課金決済の拡大で、1Q営業利益は過去最高

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2026年10月30日に発表された、株式会社ケイブ2027年5月期第1四半期決算説明の内容を書き起こしでお伝えします。

INDEX

伊藤裕章氏(以下、伊藤):株式会社ケイブ取締役CFOの伊藤です。本日は、2027年5月期第1四半期の決算内容について、アジェンダに沿ってご説明します。

まず、これまでの振り返りと収益の予見性を高める取り組みについてご説明した後、第1四半期の業績、成長戦略、業績ハイライト、各事業の概況の順にお話しします。

なお、当社を取り巻く環境や課題については、私の説明の後、代表取締役社長CEOの高橋よりあらためてご説明します。

これまでの振り返り

これまでの振り返りです。当社の株価は、業績の変動や業績予想の非開示が続く中で下落し、9月30日時点での今期予想PERは3.7倍と、情報通信業の中央値である14.3倍を大きく下回る水準にとどまっています。この差は、業績の見通しにくさによるディスカウントが大きな要因の一つであると、当社では分析しています。

7月の通期決算において今期の業績予想を開示した際には、株価が上昇しました。株主や投資家のみなさまに見通しを示すことの重要性をあらためて認識しています。

収益の予見性を高める取り組み

その上で、収益の予見性を高めるために、4つの取り組みを進めています。1つ目は「通期業績予想の開示」で、今期から期初に通期業績予想を開示しています。

2つ目は「事業ポートフォリオの整理」です。不採算タイトルの整理を完了し、変動要因を前期に集約しました。今後は、中長期で安定した業績が見込めるタイトルに経営資源を集中していきます。

3つ目は「AIを活用した生産性の向上」です。専門家チームを組成し、AI活用プロジェクトを始動しました。現在は方針を明確にした段階であり、業績への効果はこれから表れてきます。

4つ目は「事業管理体制の強化」です。事業管理チームを発足し、事業投資の審査を厳格にすることで、リスク管理をより強化していきます。

エグゼクティブサマリー

エグゼクティブサマリーの内容をご説明します。過去3年間、主要タイトルの業績は安定して推移してきました。

2026年5月期には、不採算タイトルの整理により、一時的に営業利益率が悪化しました。しかし、2027年5月期は利益重視の方針のもと、売上高105億円、営業利益14億5,000万円、営業利益率13.8パーセントと、好調期の水準への回復を計画しています。

第1四半期の営業利益率は20.7パーセントとなり、予想水準を大きく上回る進捗となりました。

2027年5月期第1四半期 業績

2027年5月期第1四半期の業績についてです。売上高は26億8,700万円で、前年同期比2.3パーセントの増収となりました。

営業利益は5億5,500万円、経常利益は9億800万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は6億5,900万円となり、いずれも前年同期の損失から黒字に転換しました。

大型IPとのコラボレーションやキャンペーン施策が奏功し、収益が伸びました。あわせて、固定費を大幅に削減し、外部課金決済の割合も増えたことで、営業利益は第1四半期として過去最高を記録しました。

第1四半期の業績進捗率

通期業績予想に対する進捗率についてご説明します。売上高は25.6パーセント、営業利益は38.3パーセント、経常利益は58.6パーセント、親会社株主に帰属する四半期純利益は55パーセントと、順調に進捗しています。

なお、売上高については、コラボ施策やキャンペーン等に伴う増収幅の不確実性が高いため、業績予想の修正要否は第2四半期以降の進捗を踏まえて適宜検討していきます。

ゲーム消費需要による売上高の季節性

当社の売上高の推移には季節性があります。過去3年間では、第1四半期の売上高が最も小さくなり、第3四半期は主要タイトルの周年イベント、第4四半期は主要タイトルの正月商戦によって売上高が大きくなる傾向があります。

2027年5月期 業績予想

2027年5月期の通期業績予想は、現時点で変更はありません。売上高は105億円、営業利益は14億5,000万円、経常利益は15億5,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益は12億円を計画しています。

当社が本業の稼ぐ力を測る指標としているコア営業利益は、第1四半期で約6億3,000万円となりました。これは、営業利益に将来に向けた研究開発費約8,000万円を加算した数値です。通期見込みの約17億5,000万円に対し、順調に進捗しています。

今後のIRメディア露出計画

今後のIRメディア露出計画についてです。今期から期初に通期業績予想を開示しています。予想に対する進捗をご説明するため、決算説明動画や個人投資家向けの決算説明会、IRメディアへの露出を年間12回以上に増やし、投資家のみなさまとの対話をより強化していきます。

経済産業省「IP360」に採択

経済産業省が所管するコンテンツ産業に関する補助金、いわゆる「IP360」について、当社が開発中の新作ゲームが海外展開支援(ローカライズ支援)区分で採択されました。

これにより、グローバル市場でのサービス展開をさらに充実させることが可能になると考えています。

短期財務目標

当社の成長戦略についてです。不採算タイトルからの撤退などで損失を出し切り、収益構造を転換しました。

主力タイトルによる安定収益を基盤とし、2年以内に20億円を超える営業利益の達成を目指し、新経営体制のもとでさらなる成長フェーズへと進んでいきます。

そのための柱は、「主力タイトルの安定収益」「コストコントロールの強化と新規タイトルの計画的な投入」「ヒット率の向上・大型減損を抑制するガバナンス」になります。

成長戦略

当社は「打率を上げる」と「打席を増やす」の両輪で、ヒットを生み出す力を強化していきます。

「打率を上げる」の取り組みとしては、Valve社の「Steam」や「Nintendo Switch」を中心としたコンシューマー向けゲームで、既存IPを磨き上げ、成功確度の高いタイトルを継続的に創出していきます。

あわせて、アニメ製作委員会などへの出資やゲーム化権の取得を通じて、有望なIPへの早期アクセスを進めていきます。

「打席を増やす」の取り組みとしては、AIを活用して低コストかつ高速に多数のタイトルを開発し、1タイトルあたりの投資を抑えながら挑戦の母数を拡大していきます。

これらはすべて、原則としてグローバル展開が可能なタイトルを前提に企画し、「Steam」などのプラットフォームを通じて、国内にとどまらない販売機会を獲得していきます。

AI活用

AIの活用についてご説明します。当社は、AIによる「ゲーム開発」と「開発業務の効率化」のデュアル戦略を推進しています。

新規タイトルでは、AIを活用した開発ラインを整備し、企画・開発の低コスト化と高速化を図ります。既存タイトルでは、運営・開発業務にAIを積極的に活用し、開発コストの抑制と利益率の改善につなげていきます。

一方で、世界観の設定、キャラクター原案の作成、品質の最終評価、そして権利侵害リスクの回避といったクリエイティブの根幹は、引き続き人間が担当し、作品の独自性・品質・権利の健全性は、人間が最終的に担保します。

第1四半期決算ハイライト

第1四半期の決算ハイライトについてご説明します。売上高は26億8,700万円で、前年同期比5,900万円増加しました。売上総利益は12億6,000万円で、前年同期比8億2,200万円の増加となり、売上総利益率は46.9パーセントと大幅に改善しました。

EBITDAは5億8,600万円、営業利益は5億5,500万円となり、ともに大きく黒字に転換しました。前期に進めた収益基盤の再構築の効果が、第4四半期に引き続き第1四半期の利益にも表れています。

セグメント別の業績についてです。ゲーム事業の売上高は24億4,300万円、セグメント利益は5億2,300万円、動画配信関連事業の売上高は2億4,300万円、セグメント利益は3,200万円となりました。

売上高および営業利益の四半期推移

売上高および営業利益の四半期推移についてです。営業利益は、2026年5月期第1四半期のマイナス5億6,500万円を底として四半期ごとに改善し、第4四半期の4億100万円に続き、今回の第1四半期は5億5,500万円となりました。

販管費の四半期推移

販管費の四半期推移についてです。第1四半期の販売費および一般管理費は7億400万円で、前年同期比29.8パーセント減少しました。

外部課金決済サービスの利用拡大などにより代金回収手数料が前年同期比で1億4,900万円減少したことや、人件費・広告費の抑制により収益構造が改善しています。

プラットフォーム手数料及びIP使用料

プラットフォーム手数料およびIP使用料についてご説明します。自社パブリッシングゲームでは、変動費としてプラットフォーム手数料が原則発生し、販管費の代金回収手数料に計上されます。

また、IPを使用しているパブリッシングゲームでは、売上原価にIP使用料が計上されます。プラットフォーム手数料は近年減少傾向にあり、外部課金決済サービスを利用することで、さらなるコストダウンを推進しています。

連結貸借対照表(BS)サマリ

連結貸借対照表のサマリーです。第1四半期末の総資産は90億4,600万円となりました。負債は長期未払金の減少などにより、前期末から10億300万円減少し、47億5,800万円となっています。

純資産は利益の計上により6億4,200万円増加し、42億8,700万円となりました。自己資本比率は35.5パーセントで、前期末から8.2ポイント改善しています。また、現預金は前期末から3億2,800万円増加し、55億8,900万円となり、財務基盤の立て直しが進んでいます。

EBITDAの四半期推移

25ページから27ページでは、EBITDA、経常利益、親会社株主に帰属する純利益の四半期推移を示しています。EBITDAは前期第1四半期から10億9,600万円増加し、5億8,600万円となりました。

経常利益の四半期推移

経常利益は9億800万円で、四半期として過去最高となりました。

親会社株主に帰属する純利益の四半期推移

親会社株主に帰属する四半期純利益は6億5,900万円となり、でらゲー社買収後の第1四半期として最大の利益となっています。

各事業の概況と今後の取り組み

各事業の概況です。『東方幻想エクリプス』はリリース2.5周年に伴うプレイユーザー数の増加により、復刻キャラクターを中心に売上が堅調に推移しました。また、キャラクター制作では外注費や社内工数の最適化を進めるなど、利益率の向上に取り組んでいます。

さらに、メインストーリー第3部を公開したほか、10月4日に「第十三回博麗神社秋季例大祭」に出展し、ARフォトブースの設置やオリジナルグッズの販売を行いました。

各事業の概況と今後の取り組み

『ゴシックは魔法乙女 ~さっさと契約しなさい!~』はリリースから12年目を迎えました。夏の大型イベントなど季節に合わせたイベントを複数開催したほか、7月18日には東京の飯田橋でファンミーティングを開催しました。メインキャラクターを演じる声優が登壇するステージイベントやグッズ販売を通じて、ユーザーとの交流を深めました。

各事業の概況と今後の取り組み

リファインプロジェクトの第1弾として、『新約・怒首領蜂大復活』を8月27日に「Steam」にてリリースしました。『怒首領蜂シリーズ』では初となる、最大10人で同時対戦可能なロワイヤルモードや新ステージ「6面」を追加したほか、プレイをサポートするアシストモード、書き下ろしイラストや新規BGMも多数追加しています。

リリース後は、ユーザーのみなさまからのご意見を踏まえたアップデートや改善を行い、より楽しんでいただけるタイトルへと磨き込みを進めています。

各事業の概況と今後の取り組み

連結子会社であるでらゲー社が運営する『モンスターストライク』は、2026年8月時点で全世界の累計利用者数が6,600万人を突破しました。人気IPとのコラボレーションなどにより引き続き好調に推移し、当社グループの収益基盤を支えています。

各事業の概況と今後の取り組み

『キングダム 乱 -天下統一への道-』は、2026年8月に8.5周年を迎えました。8.5周年イベントの実施と映画『キングダム 魂の決戦』の公開により、新規ユーザーが増加しています。

また、「キングダム 乱 Web Store」は新規商材の追加により、課金額に占める利用比率が安定的に50パーセントを超えて推移しており、プラットフォーム手数料の大幅な削減を通じて、利益率の改善に貢献しています。

各事業の概況と今後の取り組み

連結子会社であるサクセスプラス社は、ぱちんこ・パチスロの開発を企画から組み込みまで手がけています。のれん償却費を上回る利益水準を継続しており、今後も受託事業を中心に安定的な収益を確保するとともに、ライセンス事業への参入を通じて海外マーケットでの収益獲得を目指していきます。

質疑応答:株主還元方針および財務・業績判断基準について

司会者:株主還元の方針について教えてください。また、判断の基準となる財務や業績条件についても教えてください。

伊藤:当社の配当による利益配分に関する基本方針は、将来の事業展開と経営体質の強化に、必要な内部留保を確保し、安定的かつ継続的な配分を実行することです。その際、業績や財務状況などを総合的に勘案して決定しています。

なお、内部留保金については、今後の事業展開や成長性、収益性が高い分野への投資資金として活用していきます。

質疑応答:経常利益に含まれる一時的要因について

司会者:「経常利益9億800万円には、一時的な要因が含まれているのではないでしょうか?」というご質問です。

伊藤:第1四半期の経常利益には、営業外収益として保険解約返戻金2億8,400万円が含まれており、これは一時的なものです。このほか、受取配当金6,700万円も計上しています。

なお、保険解約返戻金については、期初の時点で見込んでいたものであり、通期の業績予想に織り込んでいます。

質疑応答:第1四半期の営業利益率と通期予想の差異について

司会者:「第1四半期の営業利益率は20.7パーセントですが、通期予想は13.8パーセントです。第2四半期以降は利益率が下がる想定でしょうか?」というご質問です。

伊藤:第1四半期は、大型IPとのコラボ施策による増収に加え、固定費の大幅削減や外部課金決済割合の増加により、営業利益率が20.7パーセントとなりました。

通期の業績予想は、今後の事業環境の不確実性や調達コストの上昇といった外部環境の変動など、リスク要因を織り込んだ上で、堅実かつ慎重な見通しとして策定しています。四半期ごとの利益率の見通しは示していませんが、計画の着実な達成に向けて取り組んでいます。

質疑応答:第1四半期の好調と株価の水準認識について

司会者:「第1四半期は好調でしたが、株価の水準についてどのように認識していますか?」というご質問です。

伊藤:株価は市場でご判断いただくものと考えていますが、決算説明資料の5ページで示したとおり、当社の予想PERは3.7倍と業種中央値の14.3倍を下回っています。

第1四半期は通期業績予想に対し、想定を超えて進捗しています。今後も予想に対する進捗について継続的にご説明するため、決算説明動画や個人投資家向けの決算説明会、IRメディアを通じて積極的に対話の機会を設けていきます。

高橋氏からのご挨拶

司会者:代表取締役の高橋祐希より、当社を取り巻く環境や課題についてご説明します。

高橋祐希氏:みなさま、こんにちは。代表取締役社長CEOの高橋です。詳細な数字についてはCFOの伊藤に任せていますが、投資家のみなさまから「ゲーム業界はもう伸びない」と言われることがあります。それが本当に正しいのか、本日はその印象が少しでも良くなることを期待しています。

まず、ゲームをひとくくりにして考えていませんか? スマートフォンで毎日遊ぶゲームと、PCや家庭用ゲーム機で時間を忘れるほど没入するゲームでは、成長の仕方がまったく異なります。世界のゲーム市場は現在、30兆円規模に達しており、その半分をスマートフォン市場が占めています。この市場は依然として非常に大きく、今後も引き続き注力していきます。

一方、現在、成長しているのはPCおよびコンソール市場であり、その規模は数年で11兆円から13兆円へと拡大しています。今後のトレンドはコンシューマー市場にあります。そして、私たちの主戦場は国内ではなく、世界です。

現在では、日本で制作したゲームを、例えば「Steam」などのプラットフォームを通じて、その日のうちに世界中のプレイヤーへ直接届けられるようになりました。これにより、国ごとに製品を物理的に運搬し、店舗に並べるといった負担が大幅に軽減されています。世界進出であっても、ダンボールが不要な時代が到来しました。

この追い風は民間だけではなく、国策としても動いています。日本のコンテンツの海外売上は現在6兆円弱であり、経済産業省はこれを2033年までに20兆円へ引き上げる目標を掲げています。これは日本の自動車輸出額に匹敵する規模です。アニメ、ゲーム、音楽といった「日本のおもしろい」を自動車に並ぶ基幹産業に育てることが、現在の国の戦略です。

市場が成長し、国の後押しも受けるなか、その先で選ばれる存在となるために、私たちが磨くのは「ケイブにしか、つくれないおもしろさ」です。画面いっぱいの弾幕、最初は「避けられるのか」と思っても、遊び進めるうちに避けられた。そのような「自分にもできた」と思える瞬間を提供していきます。

あの瞬間の脳汁が出るような快感によって、気づけば「もう1回」とボタンを押しています。この弾幕で培った独自性を生み出すDNAを、さまざまな作品へ注ぎ込んでいきます。触った瞬間に驚く遊び、思わず話したくなるキャラクター、また帰りたくなる世界観、そして「ケイブが作るとこんなにおもしろいのか」をもう一つ、また一つと増やしていきます。

ただし、挑戦は気持ちだけでは語りません。挑戦には規律を持たせ、小さく世に問い、お客さまの反応を確かめ、磨き、それを当たりに大きく育てる。足元の事業を着実に運営しながら、未来にかけます。

ゲームの力は、ゲームだけにとどまりません。人気IPのように、ゲームから派生してカード、アニメ、映画、グッズへと展開し、世代を超えて続いていきます。それがIPの力です。当社も、何年経っても愛される作品を育てていきたいと考えています。

その出発点として、「おもしろい」を私たちの手で生み出します。ゲーム業界が成長しないのではなく、成長する場所が変化したのです。その最前線で、世界の「もう1回」を創造していきます。株主のみなさまには挑戦が育つ楽しみを、プレイヤーのみなさまには次の作品を待つ楽しみをお届けします。ぜひご期待ください。

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