2026年1月29日に開催された、株式会社マツモト機関・個人投資家向け会社説明会の内容を書き起こしでお伝えします。
経営変革の方針
松本大輝氏:本日はご多忙のところ、弊社の事業進捗説明会にご参加いただき、誠にありがとうございます。代表取締役社長の松本です。
本日、みなさまにお伝えしたいテーマは、株式会社マツモトの「再定義」です。弊社は現在、少子化の進行、市場規模の縮小、そして労働集約型ビジネスという従来の構造的課題、いわば「負の連鎖」から完全に脱却すべく、創業以来、最大の転換点を迎えています。
既存事業については、徹底した効率化と構造改革により、安定的にキャッシュを創出する基盤へと進化させる一方、そこで生み出されるリソースを、次なる成長領域へ集中的に投下していきます。
本日この場を、マツモトにとっての「第二の創業」の出発点と位置づけ、これまでとはまったく異なる視点で描いた新たな経営の設計図についてご説明します。
次期中期経営計画の展望

現在、弊社では2028年を見据えた新たな中期経営計画の策定を進めています。もっとも、これは従来の延長線上にある数値の積み上げによる保守的な計画ではありません。
先ほど申し上げた「再定義」を前提に、市場に存在する構造的な歪みを捉え直し、弊社の立ち位置そのものを非連続に引き上げるための経営戦略刷新の設計図です。
本計画では、売上高や営業利益にとどまらず、時価総額を含めた企業価値の最大化を明確なゴールとして掲げています。その具体的な数値目標については、2月21日開催のログミーオリジナルIRセミナーにて、弊社の覚悟としてすべて開示する予定です。
この非連続な成長を実現する上で、中核を成すのが、「デジタルアセット」への本格的な挑戦です。本日は、その成長シナリオの要となる新事業構想の全体像について、現時点でお話しできる範囲でご説明します。
次世代DAT構想

先ほど申し上げた非連続な飛躍を実現するため、弊社が不可欠な基盤として位置付けているのが、最先端テクノロジーによる「価値の再定義」です。
弊社は2023年春より、Web3領域における技術研究および実証に向けた検討を継続的に重ね、専門的な知見を着実に培ってきました。
そして今、これまでの知見を通じて得た確信に基づき、蓄積された知見を具体的な事業モデルへと昇華させる「社会実装のフェーズ」へと移行します。
それでは、弊社の新たな成長エンジンとなる「次世代DAT構想」の全貌について、その背景となる社会課題から順にご説明します。
既存評価における構造的課題

近年、社会全体において学び方や働き方、さらには個人や組織の活動の在り方は大きく変化し、そのかたちは多様化・分散化が急速に進んでいます。
一方で、こうした時代の変化に対し、従来の評価や記録の仕組みは、依然として「結果」や「成果」のみを捉えるものが中心であり、活動に至るまでの過程や継続的な取り組み、工夫や貢献といった本来価値のあるプロセスが、十分に蓄積・可視化されていないという課題が顕在化しています。
当社はこの課題を重要な社会的テーマと捉え、活動の結果だけでなく、その履歴やプロセスを含めて、誰もが信頼できるかたちで残し、活用できる新たな仕組みについて、技術的な観点から本格的な検討を進めることとしました。
次世代DAT(Digital Asset Treasury)構想

当社は現在、「次世代の子供たちのための次世代DAT(デジタル・アセット・トレジャリー)事業」という新たな事業構想を策定しています。
本構想の中核に据えるのが、子供たち一人ひとりの活動や取り組みの履歴を、改ざん耐性を備えたデジタル記録として蓄積・管理する「Proof of Growth(成長・活動履歴の証明)」という考え方です。
本事業は、評価や序列付けを目的とするものではありません。学習、創作、社会参加といった多様な行動や、それを継続してきた事実、関与の深さといった活動のプロセスそのものを時系列で記録し、後から誰もが参照・活用できるかたちで保持することを目指します。
これにより、従来の成績や数値といった定量指標だけでは捉えきれなかった取り組み内容や関与の過程を体系的に整理・可視化することが可能となります。
さらに、そのデータを起点として生み出される事業収益を、活動する子供たちやその家庭へ還元・分配する持続可能なエコシステムの構築を目指します。
Web3 × AI による信頼の構築

本構想を支える基盤技術として、当社は高速forwardingと低手数料を特長とするブロックチェーン「Solana(ソラナ)」、およびそのネイティブトークンである「SOL」の活用を検討しています。
本事業では、個人やチームによる学習・創作・社会参加などの多様な活動履歴を、改ざん耐性を有するデジタル証明として記録・管理する仕組みを構築します。これにより、従来の成績表や単一指標では評価しきれなかった個々のスキル、継続的な取り組み、貢献度といった価値を可視化することが可能となります。
さらに、蓄積された活動履歴データをAIにより分析することで、成長の傾向や取り組みの特性を抽出・可視化し、教育、進路支援、企業連携など、複数のユースケースへの展開を想定しています。
これらのデータ活用を通じて、プラットフォーム利用、証明発行、データ連携等を軸とした持続的な収益モデルの構築を目指していきます。
なお、具体的なビジネスモデル、収益構造、およびトークン活用を含む経済設計の詳細については、来月を目途に、あらためて全体像を開示する予定としています。
また、仮想通貨を含むアセットの取り扱いにあたっては、相場変動等による当社の財務リスクを極力排除する観点から、保有方法や運用スキームについて慎重な検討を進めていきます。
活用可能性

本構想の将来的な活用の方向性の一例として、当社では現在、個人の多様な活動履歴や取り組みのプロセスを起点とした新たな人材マッチングの在り方について検討を進めています。
近年、社会における学び方や働き方の多様化に伴い、従来の学歴や職歴、資格といった指標だけでは把握しきれないスキル、志向性、関与の深さといった特性を有する人材が増加していると考えられています。
一方で、こうした特性は現行の採用や評価の枠組みでは十分に可視化されていないのが実情です。
当社は、評価や選別を目的とするのではなく、活動の履歴や関与のプロセスを記録・整理する基盤を提供することで、結果として企業が人材理解を深めるための新たな判断材料を提供できないか、という観点から検討を行っています。
例えば、個人やチームによる多様な活動の履歴を蓄積し、AI等を活用して特性や傾向を整理・可視化した上で、将来的にはデジタル証明として参照可能なかたちで保持するといった活用の可能性が考えられます。
企業側にとっては、既存の採用基準に依存しないかたちで人材を理解する手段となり、採用の効率化や人材配置の高度化につながる可能性があります。
本内容はあくまで現時点での構想段階における検討例であり、具体的な事業化や運用モデルを前提とするものではありませんが、DAT構想が目指す「未可視の価値を記録し、社会と接続する基盤」という方向性を示す一例としてご紹介するものです。
当社が取り組む理由

では、なぜマツモトがこの事業に取り組むのでしょうか? 当社は創業以来、卒業アルバム事業を通じて、子供たち一人ひとりの成長の記録を預かり、長期にわたり保管・提供してきました。
言い換えれば当社は、「成長の瞬間を、責任をもって記録・保存してきた記録のプロフェッショナル」です。
これまで、記録の媒体は紙からデジタルへ、そして今、ブロックチェーンへと進化しつつあります。しかし、そのかたちが変わっても、「個人の大切な記録を守り、信頼できるかたちで証明する」という当社のDNAは、創業以来一貫して変わっていません。
さらに当社は、現在推進中の教育支援事業や学校・地域との連携実績を通じて、現場と継続的につながる実需基盤を有しています。
この基盤があるからこそ、机上の空論にとどまらない、実運用を前提としたデジタル証明の構築・検証が可能であり、本構想を着実に事業へと昇華できると考えています。
今後の見通し

本構想は、短期的な成果創出を目的とした単発の取り組みではなく、将来的に教育、人材育成、クリエイティブ、地域活動など、幅広い分野へと展開可能な中長期的基盤の研究・構築として位置付けています。
特定の評価制度や運用モデルへの即時適用を前提とするものではなく、現時点において、当社業績に与える影響は限定的です。
一方で、社会構造の変化を見据えた次世代の価値創出に向け、時間をかけて育てていくべき重要な挑戦であると認識しています。
今後は、検討および実証の進捗に応じて、投資家のみなさまに開示すべき事項が生じた場合には、適切かつ速やかに情報開示を行います。
当社はこれからも、自らの強みと向き合いながら、社会の変化を先取りし、持続的な成長基盤の構築と新たな価値創出に、真正面から取り組んでいきます。
今後のスケジュール

本日はマツモトの「再定義」と、その核となる新事業構想、そしてリアルの拠点展開についてお話ししてきましたが、本日の発表は、来たるべき変革の序章に過ぎません。
中期経営計画における具体的な目標数値、新たな執行体制、そして資本と技術が融合した収益スキームの全貌、これらすべてのパズルがつながる瞬間を、2月21日のログミーオリジナルIRセミナーにて目撃していただきたいと思います。
マツモトの新たな挑戦に、ぜひご期待ください。画面のQRコードより事前登録を承っています。
本日は誠にありがとうございました。
