■今後の見通し
2. 中期目標
はてな<3930>は中期目標として、2028年7月期に売上高50億円を目指している。「GigaViewer」や「Mackerel」を中心としたテクノロジーソリューションサービスを成長エンジンとしており、利益面では社員の増員ペースが緩やかとなることに加え、2027年7月期以降は増収効果によって人件費やDC利用料の対売上比率低下が見込まれる。同社では、売上高が計画どおりに成長すれば、2028年7月期以降の経常利益率は安定して10%超の水準になると見ており、経常利益の水準も9期ぶりに過去最高益を更新する見通しだ。
(1) テクノロジーソリューションサービス
2028年7月期の売上目標は2025年7月期の1.2倍となる35億円弱を目指す。成長エンジンとなる「GigaViewer」はWeb版の導入顧客に対するアプリ版のリプレイスまたは新規アプリの導入を推進し、今後も年間数件ペースで安定的な開発料の獲得を見込む。出版社にとってもWeb版とアプリ版を同一企業に任せるほうが効率も良く、サービス品質でも評価が高いことから、アプリ版についても順次同社が手掛けていくものと予想される。レベニューシェア売上の規模はWeb版よりもアプリ版の方が格段に大きくなるため、成長スピードも加速していくことが予想される。同社は将来的には海外市場向けアプリについても手掛けていくことを視野に入れており、成長余地は大きいと言える。
(2) コンテンツマーケティングサービス
コンテンツマーケティングサービスでは、「はてなCMS」の拡販に加えて、新規事業となる「toitta」の育成を進め、2028年7月期の売上高は12億円強と2025年7月期の約2倍を目指す。ただ、「はてなCMS」については厳しい事業環境から想定を下回る可能性が高く、「toitta」やその他のサービスでカバーしていくことになりそうだ。
(3) コンテンツプラットフォームサービス
コンテンツプラットフォームサービスに関しては、アドネットワーク広告単価の下落傾向が続くことを想定し、2028年7月期の売上高で300百万円程度と2025年7月期の328百万円とほぼ同水準を見込んでいる。
■株主還元策
当面は無配を継続、企業価値の向上を最優先に取り組む方針
同社は株主に対する利益還元を重要な経営課題であると認識しており、財政状態や業績、キャッシュ・フローの状況、今後の資金需要等を勘案して、利益還元策を決定していく意向である。ただし、当面は内部留保の充実を図り、企業体質の強化及び事業拡大のための投資等に資金を優先配分し、収益拡大により企業価値を高めていくことを最優先に取り組む意向だ。このため、配当金については当面の間、無配を継続する方針である。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)
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