■シンシア<7782>の今後の見通し
1. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績は、売上高7,657百万円(前期比2.7%増)、営業利益388百万円(同25.9%減)、経常利益362百万円(同29.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益246百万円(同6.6%減)と増収減益を見込んでいる。EBITDAは470百万円と同24.1%減を見込む。主力のコンタクトレンズ製品売上高は、2025年12月期実績の6,965百万円に対し、2026年12月期は7,150百万円と同2.7%増を見込む。内訳としては、クリアレンズは競争環境を鑑みやや保守的に見ているようだが、カラーレンズについては販売チャネルの強化からプライベートブランドで同11.1%増、自社ブランドでは同42.7%増を計画しており業績のけん引役となる。ECサイト「Mew コンタクト」からの収益期待が大きいほか、第三世代シリコーンハイドロゲル素材の「シンシア S Cleche」の進捗も注視したい。同社としては、カラーレンズ市場は拡大の余地は依然大きいと見通し、成長ドライバーとすべく強化する方針だ。なお、コンサルティング事業とシステム事業の個別見通しは非公開ながら、前者については薬事コンサルティング業務の着実な立ち上げ、後者は次期POSシステムの開発進展がそれぞれ重要な関心事となるだろう。
利益面では、コンタクトレンズ販売の価格政策について、自社ブランドは基本的に価格据え置きによって訴求力を強める一方、構造的に利ざやの小さいOEM等については損失回避に向け、市場動向にあわせて交渉を続け、価格改定に臨む方針だ。同社を悩ませてきた為替については、想定為替レートを1ドル155.0円に設定している。ただし、前期までに主要工場との交渉はほぼ完了し、円建て仕入れは現状でおよそ全体の5割を占める。引き続き機を見て他の仕入れ先との交渉を段階的に進める方針であることから、過去の同社状況と比較して、為替リスクの吸収力は相当に高まったと弊社は見ている。また、2026年12月期は戦略的投資を積極的に積み増すが、コンタクトレンズ事業での新商品発売や「シンシア S」を中心とした戦略商品の販売チャネル及びマーケティング強化、システム事業では新規顧客獲得(=ストック収益の拡大)を視野に入れた次期POSシステム開発への集中投資等を行う。これらにより、営業利益は同25.9%減と前期を136百万円下回る見込みだ。なお、コンサルティング事業について、2025年12月期業績の重しとなった医療脱毛クリニック案件では、再建が順次進展しているようで、同社業績に追加影響を与える事象は見込まれていないようである。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 若杉 孝)
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