株式会社Ubicomホールディングス<3937>は5月14日、2026年3月期連結決算を発表した。売上高は前期比5.5%減の59.92億円、営業利益は同0.9%減の13.04億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同3.9%増の8.91億円となった。構造転換期として成長投資を優先したため減収減益となったが、当期純利益は増益を確保。一時的なM&A関連費用を除いた営業利益は13.79億円となり、業績予想を上回って前期比増益を達成している。
同社は、強固なメディカル事業のリカーリングモデルのさらなる強化、M&Aによる非連続成長、そしてフィリピン拠点のAI駆動開発体制へのビジネスモデル変更と高い収益性を最大のアピールポイントとして掲げ、中長期的な成長戦略を推進している。
メディカル事業の売上高は前期比13.1%増の19.49億円、セグメント利益は同8.7%増の12.26億円と過去最高を更新し、利益率も62.9%と高い水準を維持した。(営業利益率は過去9年間で約5倍に向上)医療DXを背景に医療機関の収益改善に寄与する「Mighty」シリーズの、高収益リカーリングモデルの強化が進んだ。また、非連続成長に向けたM&A戦略を加速しており、ISM社完全子会社化に続きラジエンスウエア社の子会社化を決議。2030年までに売上規模数億~10億円の地域に根差した医療ネットワークを持つ企業を累計8〜10社グループ化し、収益性の最大化に向けたグループ直販モデルを推進する。新製品「MightyChecker Cloud X」による小規模病院開拓や、今期中に2社の受注を目指す「保険ナレッジプラットフォーム」など、高収益なリカーリングビジネスが順調に拡大している。
テクノロジーコンサルティング事業の売上高は同12.4%減の40.43億円、セグメント利益は同23.3%減の4.30億円となった。AI台頭による人月依存型ビジネスの終焉を見据え、高付加価値なAI駆動開発モデルへのシフトに向けた、AIネイティブエンジニアの育成を優先した戦略的受注抑制が影響した。同社は日本IBM社の戦略パートナーに選定されており、高い英語力と30年以上にわたり培ってきた開発実績を強みに、第4四半期には大規模エンタープライズ案件でPoCから本開発フェーズへ着実に移行している。今後は、当該案件で蓄積したAI活用実績の横展開により事業拡大を図る。さらにフィリピン子会社では日本本社主導のもと、経営陣の刷新及び日本本社主導によるコスト構造改革を徹底した結果、営業利益は同28.9%増の3.65億円と大幅増益を記録し、本業の収益性の高さが実証されている。
株主還元については、1株当たり40.00円の配当を据え置き、連結配当性向は54.4%となった。中長期的に配当性向50%以上を目安とする還元姿勢を明確にしている。2027年3月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比23.2%増の73.83億円、営業利益が同15.9%増の15.11億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同18.4%増の10.56億円と、大幅な業績アップによる過去最高益への回帰を見込んでいる。
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