■NCD<4783>の事業概要
6. セグメント別推移
セグメント別の業績推移(セグメント利益については2026年3月期より全社経費を各セグメントに配分した新基準に変更、2025年3月期以前も新基準による数値)では、IT関連、パーキングシステムとも拡大基調である。
2021年3月期から2026年3月期までの各セグメントの売上高は、システム開発が7,405百万円から12,729百万円へ約1.7倍に、サポート&サービスが5,072百万円から9,961百万円へ約2.0倍に、パーキングシステムが5,060百万円から8,128百万円へ約1.6倍に、それぞれ拡大した。パーキングシステムは2021年3月期にコロナ禍の影響を受けたが、2024年3月期にはコロナ禍前を上回る水準に回復し、その後も拡大している。売上高構成比はおおむねシステム開発が約4割、サポート&サービスが約3割、パーキングシステムが約3割で推移している。同期間のセグメント利益の推移は、システム開発が448百万円から942百万円へ約2.1倍に、サポート&サービスが192百万円から631百万円へ約3.3倍に拡大した。パーキングシステムの営業利益はコロナ禍の影響で2021年3月期が396百万円の損失、2022年3月期が35百万円と落ち込んだが、2023年3月期以降は急回復し、2026年3月期は1,142百万円となった。セグメント利益率(新基準)はシステム開発が6.0%から7.4%へ上昇、サポート&サービスが3.8%から6.3%へ上昇し、パーキングシステムが-7.8%から14.1%へ上昇した。
トレンドとしては各セグメントとも拡大基調に変化はないものと弊社では考えている。
プロジェクト管理・品質管理を徹底
7. リスク要因・収益特性と課題・対策
IT関連(システム開発、サポート&サービス)における一般的なリスク要因として、案件ごとの採算性によって利益が変動する可能性がある。この対策として同社は、プロジェクト管理・品質管理を徹底して不採算化防止・採算維持に取り組んでいる。システム開発は開発後の保守・運用サービスの受託拡大によって、サポート&サービスは継続受託案件の積み上げによって、いずれもストック型売上が拡大しているため安定した収益構造となっている。パーキングシステムは管理台数積み上げによって駐輪場利用料収入を中心とするストック型売上が主力となっている。さらに収益性向上に向けたBPRも推進している。
■業績動向
2026年3月期は大型案件の反動や成長投資の影響で小幅減益
1. 2026年3月期連結業績の概要
2026年3月期の連結業績は売上高が前期比2.5%増の30,867百万円、営業利益が同6.1%減の2,638百万円、経常利益が同6.3%減の2,672百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.3%減の1,861百万円だった。売上高はシステム開発において複数の大型案件が前期に終了した影響や、パーキングシステムにおける前期の機器販売大型案件獲得による反動、及び一部低採算案件からの戦略的撤退などのマイナス要因を吸収して小幅ながら増収を確保したが、各利益は大型案件の終了・反動影響のほか、さらに一過性コストの発生、賃上げや新サービス開発など成長投資に伴う費用の増加も影響して小幅減益だった。なお前回予想(2025年11月7日付の修正値、売上高31,000百万円、営業利益2,450百万円、経常利益2,450百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,650百万円)に対して、売上高は133百万円下回ったが、営業利益は188百万円、経常利益は222百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は211百万円それぞれ上回った。
売上総利益は前期比2.7%増加し、売上総利益率は同横ばいの21.8%となった。売上原価は581百万円増加したが主な内訳は、外部要員費が537百万円減少した一方で、原価人件費が614百万円増加、業務委託費が309百万円増加、材料費が221百万円増加、パーキングシステムのFOMA回線変更に伴う一過性費用が70百万円増加した。販管費は同9.3%増加し、販管費比率は同0.8ポイント上昇して13.3%となった。販管費は349百万円増加したが主な内訳は、人的資本投資が195百万円増加(人件費等が同165百万円増加、教育研修費が29百万円増加)、システム関連費が79百万円増加、研究開発費が57百万円増加(新規事業の「ジテレコ」関連が60百万円増加、次世代駐輪場開発関連が3百万円減少)した。この結果、営業利益率は同0.8ポイント低下して8.5%となった。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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