■要約
セグエグループ<3968>は、東京証券取引所(以下、東証)プライム市場に上場する、サイバーセキュリティとIT(情報技術)インフラ専門の企業グループの持株会社である。培った技術を基盤として、VAD(Value Added Distributor:他社メーカー製品を技術的付加価値とともに販社やユーザーに提供するビジネス)、システムインテグレーション(セキュリティ・ITインフラなどを組み合わせたソリューションを提供するビジネス)、自社開発(セキュリティプロダクト、セキュリティサービスの企画開発)、海外の4つのビジネスを展開している。元来はセキュリティ及びネットワーク製品の輸入販売とソリューション提供に強みを有しているが、近年は自社開発ソフトウェアの「RevoWorks※」シリーズの企画・開発・販売に注力し、新たに海外ビジネスも展開している。
※ RevolutionとWorksをあわせた造語で、仮想コンテナ技術を用いて、強固なセキュリティと高い利便性を実現する独自のインターネット分離のセキュリティソリューション。
1. 2026年12月期中間期の業績概要
2026年12月期中間期の連結業績は、売上高15,907百万円(前年同期比59.1%増)、売上総利益4,242百万円(同65.8%増)、営業利益2,196百万円(同220.6%増)、経常利益2,191百万円(同223.3%増)、親会社株主に帰属する中間純利益1,361百万円(同238.1%増)と大幅な増収増益決算となり、売上高及びすべての段階利益で過去最高値を達成した。売上高は、昨年からの受注残や新規の政府系案件(GSS※案件)及び民間・大学向け大型案件により好調に推移した。売上総利益が大幅に増加した一方で、販管費が微増にとどまったことで、営業利益以下の各段階利益は同3.2~3.4倍に拡大した。ビジネス別業績では、VADビジネスは、GSS案件に加え、複数の大型案件獲得により大幅な増収増益であった。システムインテグレーションビジネスは、複数の大型案件と利益率改善で増収増益となった。自社開発ビジネスは、RevoWorksの府省庁向け大型案件がけん引し大幅増益であった。海外ビジネスも増収増益となった。中間配当は、期初予想どおり、前年同期比3.0円増の9.0円を実施した。
※ GSS(ガバメントソリューションサービス)は、デジタル庁が提供する政府機関向けの共通業務実施環境サービスである。
2. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績については、2026年8月に期初予想を上方修正し、売上高30,000百万円(前期比19.6%増)、営業利益2,600百万円(同40.2%増)、経常利益2,600百万円(同29.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,600百万円(同34.3%増)を見込んでいる。2025年12月期決算発表時の期初予想では、GSSをはじめとする官公庁向け大型案件の継続的な獲得、高度なセキュリティ商材の販売強化及び新製品開発を推進することなどにより増収増益を予想していたが、ストック型収益のサポートサービス及び自社開発製品「RevoWorks」の販売が想定を上回って推移したこと等により、各段階の利益を上方修正した。修正予想に対する中間期の進捗率は、売上高が53%、各段階利益は約85%に達している。下期にはGSS案件が減少することや、来期以降のための投資を計画することから慎重な予想となっているが、予想達成は十分に可能であると弊社では見ている。期末配当については1株当たり9.0円を予定し、年間配当は18.0円(前期比5.0円増)とするが、配当性向50%を目安に、さらなる増配の余地もありそうだ。株主優待も継続しており、株主還元にも十分に配慮していると弊社では評価する。
3. 中長期の成長戦略
中期経営計画「Segue300」(2024年12月期~2026年12月期)では、最終年度に売上高26,000百万円、営業利益1,800百万円、経常利益1,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,050百万円を目指す。さらに、M&Aを織り込んだチャレンジ目標として、売上高30,000百万円、営業利益2,000百万円、経常利益2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,178百万円を掲げている。業績目標達成のために、「基盤となる技術者の大幅増員」「既存ビジネスの成長」「変化、改革」「企業価値向上」に取り組み、サイバーセキュリティニーズ拡大への対応や海外ビジネスの確立を図る。最終年度の2026年12月期には業績予想を上方修正し、チャレンジ目標を超過する利益水準を予想するなど、中期経営計画は順調に推移している。弊社では、今後の進捗状況に注目するとともに、2030年の長期ビジョン達成に向けた次期中期経営計画にも期待したい。
■Key Points
・2026年12月期中間期は、GSS案件や複数の大型案件により、売上高及びすべての段階利益で過去最高を更新
・2026年12月期通期の業績予想を大幅に上方修正。下期にはGSS案件減少を織り込むが、達成可能な慎重予想。期末配当は据え置くが、増配の余地あり
・中期経営計画「Segue300」は、従来からのビジネスの伸長に加え、M&Aの活用により海外ビジネスを立ち上げるなど、順調に推移。最終年度には、チャレンジ目標を超過する利益水準を予想
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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