サラリーマン人生にレバレッジをかける「失敗力」の磨き方

 

そして成功は、2番目にやろうが、5番目であろうが褒められるという性質があるのに対して、失敗というのは褒められる(褒められはしないが許される)のは最初の1回目だけなんです。その組織にとって初めて体験するファーストトライについては、失敗が許されるんです。だってどこにも指南役的ロールを担ってくれる存在がないんですから。

ところが2回目の失敗はそうはいきませんよね。

そして最初に失敗をした人というのは、オトクな事に、次回同じ項目でトライするときには自動的に指南役に抜擢されるんです。だってその組織で唯一の体験者なんですから。五里霧中の状態で、一度でも(それがたとえ失敗に終わっていたとしても)その道を歩いた経験がある人は、そりゃ尊重されますがな。

つまり、上手く行ってもウハウハ、失敗してもチヤホヤされるという美味しい役回りが保証されているわけです。

サラリーマン人生にレバレッジを掛けるには、こういうローリスクハイリターンのものを見つけて、そこにタイミング良く乗っかって、その舞台で死ぬ寸前までかけずり回る、もがききるのが一番なのです。

私が最初にまともなサラリーマンになった時には、その会社が乾坤一擲勝負を賭けた新規事業のプロジェクトになぜか、英語が話せるというだけでアサインされて(しかも派遣社員の分際で)、そこでジタバタもがいていたら契約社員になれちゃったんです。これは私が狙ってやったわけじゃ無いので、単にラッキーなだけだったんですが、社内にはこのプロジェクトの先行きを危ぶんで逃げ出した人もいたと思うんです。だって今まで誰もやった事の無い、大型バイリンガル案件で、尚かつ社内で満足に英語が出来る人がプロパー(このプロジェクト前に社員だった人たち)には5人もいなかったんですから。

まともに考えたら、このプロジェクトが上手く行くとは思えません。しかも社運を賭けちゃってますから、これに失敗したら関係者一同クビの座りが悪くなること請け合いです。そんなところにノコノコと身を投じる人はちょっとおかしいんじゃないか? と思われたはずなんですが、これはそう思う人にセンスが無いんです。

こういうプロジェクトこそ、率先して火中の栗を拾って(アレ? たとえ方が間違ってるかな)、走り回っていると知らぬ間に社内の人が仰ぎ見るような経験値を身に付けられるんです。

実際に、このプロジェクトでも最後は成功裡に幕引きが出来て、さらにその後、このビジネスモデルを進化発展させる事で、その6年後には売り上げ、利益で過去最高の数字をあげるようになったんですから。

もちろんこういうノウハウが貯まるまでには、何度も煮え湯というか、苦いクスリを飲まなきゃならないんですけどね。私だってあまり思い出したくないくらいの辛い体験をしたんですが、そういうののもパッケージに漏れなく入っています。上位者はそれを分かっているからこそ、それでも手を挙げてその舞台に登ってくる人を忘れないのですよ。

image by: Shutterstock

 

サラリーマンで年収1000万円を目指せ。
著者/佐藤しょ~おん
高卒、派遣社員という負け組から、外資系IT企業の部長になった男の、成功法則を全て無料で公開。誰にでも、どんな状況、状態からでも自分の力で人生を変えるための情報と知性を発信する。
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