迷惑じゃない。難民を受け入れたオランダ市民の「意外」な反応

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欧州を中心に、世界中の国々で数多くの難民が流入し、社会的大問題になっています。オランダでは、難民収容センターの建設を検討する市町村で、必ずとっていいほど反対デモが発生しているようです。無料メルマガ『出たっきり邦人【欧州編】』では、オランダ在住の日本人・あめでおさんが、難民に対する市民の気持ちが「受け入れ前」と「受け入れ後」でどのように変化したのか、アンケート調査の結果をもとに現地の視点で紹介。その結果は「意外」なものでした…。 

ミナミも、ええよ。オランダ難民事情

国の要請を受けて難民収容センターの建設などを検討する市町村には、反対デモがつきものです。しかし参加者の内訳を見ると地元民は意外に少ない。全国各地に出張して反対行動を起こすフーリガンの存在が明らかになってきました。彼らは受け入れに関する会議が開かれていた某自治体の役所を包囲し、打ち上げ花火に着火したり投石して窓ガラスを割ったりという破壊行為に及びました。結局その自治体は、被害が住民に及ぶことを恐れて、難民受け入れを見合わせたそうです。

さすがにこれは極端な例ですが、受け入れる側の住民たちが不安を感じるのは当然でしょう。特に、住民150名ほどの村に700人の難民がやってくる、というようなケースであれば、誰だって身構えます。言葉の通じない人たちとどうやって折り合いをつけていくのか。公共施設や交通機関、店舗などは従来どおりに利用できるのだろうか。不安はつきません。でもこんな小さな村ですら、草の根レベルで試行錯誤を繰り返し、互いの理解を深めてなんとか700名の受け入れに成功しています。

中央政府からの情報提供が遅すぎたり、不十分だったりしたことで、無駄な懸念や衝突を生む例も少なからずありますが、逆に言えば、中央と地方の行政がしかるべき段取りを踏み、住民への事前説明を徹底すれば、もっと平静に対処できるのです。

では、実際に多数の難民を受け入れた地元の人たちは、どう感じているのでしょうか。

参考資料:Meerderheid Nederlanders staat open voor opvang asielzoekers, mits…

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