紙コップが「205mL」という中途半端な容量のワケと、7upの意外な関係

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身近な疑問研究家として知られる星田直彦さんのメルマガ『社会人の雑学――★雑木話★(ぞうきばなし)』。今回は“一般的な紙コップはなぜ205mLなのか”という謎を検証しています。……身近にある何でもないような物にも、雑学のタネって潜んでいるものなんですね。

紙コップは205mL?

先日、紙コップを買った。

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紙コップと言っても、さまざまなサイズがある。買ったのは、もっともよくあるサイズだと思う。

実は、紙コップを買うときには、その容量が記載されていないかどうかいつもチェックしているのだが、今回の物はそれが大きく書かれてあった。

205mL

こんなにしっかりと書かれてあるのを見るのは、多分、初めてのことだ。私はうれしかった

何がうれしかったかというと、ジャスト200mLではなかったことがうれしかったのだ。「やっぱり、そうなんだ~」と再確認することができたから……。

紙コップのサイズは、どうしてこのサイズか

ま、いちばんは、食卓に置いたときにしっくりくるサイズということだろう。持ったときに手になじむサイズというのもある。

それなら、あともう少し小さくして、200mL でもよいではないか! なぜそうなっていないか?

はい、こういうときは、「mL」で考えるのをやめればいいのでしたね! ヤード・ポンド法の体積の単位で、液体の体積を表すときに使われているのは、液量オンス「fl oz」です。

1液量オンスは、イギリスでは28.41mL、アメリカでは29.57mLです。アメリカの1液量オンスを7倍してみましょう。

29.57×7=206.99

最もよく普及しているサイズの紙コップの容量は7液量オンスなのです。だったら207mLと表記すればいいのに、そこは切りのいい数値をすこしすこし意識したのでしょう。205mLになっているようです。

ちなみに、スターバックスのトールサイズは12液量オンス(約355mL)です。

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もうどれくらい飲んでないでしょう。セブンアップの瓶です。容量は207mLです。

もうおわかりですね。7液量オンスです。このセブンアップの栓を開けて、紙コップに注ぐと、感動的にぴったりなのです。

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