「おなかがいたい!」「食べ物にあたったかも…」夏になると聞こえてくる悲痛の声。でもそれ、事前に対策できることは知っていましたか?「どうせお腹の弱さは治らないし…」とあきらめているならなおのこと。現役医師で野菜ソムリエのメグ先生が、食あたり(胃腸炎)のメカニズムと対策法をメルマガで解説してくれています。
夏に備えて腸内環境を整える
細菌やウイルス、そして体調不良や水分とりすぎからの胃腸炎が心配な季節ですね。
今のうちから腸内環境を整えておく事をお勧めします。なにしろベロ毒素産生の病原性大腸菌による腸管出血性胃腸炎では命にかかわる状況もあるからです。同じものを食べて胃腸炎を起こし、かたや下痢症状のみ、かたや脳症を発症……。 その分かれ道は機能するビィフィズス菌を常在菌として保有しているかどうかにかかっています。
機能するビィフィズス菌は腸内でオリゴ糖や食物繊維をエサにして、過程で酢酸を生成します。 この物質は殺菌作用があり大腸の上皮がキズついた場所を補強し、大腸菌の繁殖を防いだり、腸粘膜を強固にして、毒素の体内進入を阻止してくれるのです。 図の右側の青い色のビフィズス菌に注目です。
ビィフィズス菌を食べればよいということではなく、様々な菌が助け合って生きているので、腸内環境を改善してくれるといわれている他の乳酸菌などを摂取し、かつエサとなるオリゴ糖や食物繊維を供給していかなければならないのです。
それから平成27年6月12日から食品衛生法に基づいて、豚のお肉や内臓を生食用として販売・提供することを禁止しました。 E型肝炎ウイルスや食中毒菌(サルモネラ・キャンピロバクター)による重い食中毒が発生する危険があるからです。 「新鮮」かどうかは、関係ありません。
食品業界へも通達で、豚のお肉や内臓を使用して、食品を製造、加工又は調理する場合は、中心部まで十分に加熱しなければなりません。 具体的には、中心部の温度が63℃で30分間以上もしくは75℃で1分間以上などです。
バーベキューのとき、良く焼けているかどうかチェックが必要ですね。 サルモネラやキャンピロバクターでは軽症ですむことが多いのですが、たまに血便となる人もいて驚くことも。 猫を飼っている家では、猫から感染することもあるそうですよ。
数年前、白菜の漬物で病原性大腸菌の集団感染がありました。 ともかく腸内環境を整えて万が一のときには軽症で済ませられるようにしましょうね。
さて以前のメールマガジンでも紹介しました、機能性乳酸菌の商品ラインアップ。 ビフィズス菌を飲めばよい、ということではなく、また、ビィフィズス菌をサポートする乳酸菌やぺプチドも様々ありますので、毎日1本/一人だと三人家族で400円くらいかかります。 ちょっと高い。 対費用効果を考慮すれば500mlのヨーグルトを家族で分け合えば1日150円以内で済みますから、現実的にはこちらをお勧めいたします。