えっ!「あくび」は病気の前兆? 知っておきたい、身体のサイン

2016.07.19
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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眠くなったときや退屈なときにあくびが出た経験はありませんか?

脳の働きがにぶくなり、通常の活動ができない状態にあくびをすることで、脳に酸素を送り、脳の働きを活発にしていると考えられています。しかし、なぜ脳の働きがにぶくなったときにあくびが出るのかは、まだよくわかっていません。

あくびってどうして出るの?

 一般的にあくびが出るのは、脳が酸素不足の状態のときに、無意識に行われる反応だと考えられています。

これらに共通している状況は、脳の働きがにぶくなり、通常の活動をしていないということです。疲れたとき、部屋の空気が悪くなったときなどに出ることが多いです。反対に何かに集中している時や、夢中になっているときにはあくびは出ません。

あくびをすることで大きく空気を吸い込んで、新しい酸素をたくさん血液に送り、脳や身体全体の活動を活発化しようとしていると考えられています。

また口が大きく開くことで、あごの筋肉も刺激されて、脳への刺激につながっているともいえます。ですからあくびは、くしゃみや咳などと同じように、人間の防衛反応による生理現象とも言えるでしょう。

脳を活発にさせる?

あくびをすることで新しい空気を深く吸い込み、酸素を補給した血液を脳に送り込み、脳の活動を活発にさせます。あくびをすることで副交感神経が優位となり、血圧も下がり、脈も安定します。

あくびと一緒に涙がでますが、それは自家製の目薬のようなもので、目の疲れを取り、目ヤニや老廃物を流してくれます。ドライアイ予防にもつながります。

ただし「生あくび」は注意が必要!

 一方で「生あくび」は注意が必要です。生あくびは、眠いときや退屈なときに出るあくびとは違い、眠気がなくても起こるあくびです。脳や身体が相当疲労しているときに起こるものであり、病気の症状として表れることもあります。

生あくびの原因として考えられる病気は次の通りです。
 
・脳梗塞
・狭心症
・更年期障害
・低酸素血症

 
また、偏頭痛の前兆として出る人、乗り物酔いの前兆として出てくる人などもいます。不自然にあくびを繰り返す場合は検査を受けましょう。特に脳の重大な病気が隠れている可能性がありますので、注意が必要です。

睡眠障害の場合

自分は寝ているつもりでも、身体が休めていない状態だと、無呼吸症候群になり生あくびが出ることがあります。特に昼間連続してあくびが出る場合は、睡眠障害の可能性があります。

無無呼吸症候群は専門の呼吸器科がありますので、受診するか内科で相談してください。

脳梗塞の場合

脳梗塞は、脳へ血液や酸素がいかず血管がつまってしまう病気です。生あくびとともに、頭痛やめまい、吐き気などがあれば、すぐ受診しましょう。特に生あくびは、脳梗塞を知るうえで重要なサインですから、1日に何回もでるようならば、すぐ受診するべきです。

生あくびの原因は、ストレス、緊張、睡眠障害、そして病気です。特に生あくびとともに、頭痛や吐き気があったら、危険信号だと思いましょう。脳梗塞だけでなく脳腫瘍などの可能性もありますので要注意です。

執筆:南部 洋子(助産師、看護師、タッチケア公認講師)
監修:岡本 良平(医師、東京医科歯科大学名誉教授)

 

<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師、看護師、タッチケア公認講師 株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー

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