壮絶な証拠画像。最近の学校に蔓延する「SNSいじめ」の実態

 

実際の第三者委員会の報告書はいじめを認める内容なのだが…

第三者委員会の実際の報告書には、こうある。

「新体操部における当該生徒と他の生徒という構図はある」と行為があったことは調査によって認めたが、これを「明らかな意図をもって行われた行為であるという認定は難しく…」といじめ行為ではないとしたが、それはつまり、「行為に被害者が苦しんでいても」それについて、やってやろうという意思が行為者にはない場合はいじめではないとするという勝手な定義をここで作ってしまっているのだ。

さらに、「新体操部内で不適切な対人関係がなかったというつもりはなく、不適切な対人関係により当該生徒が不快な思いをしていたことも否定はしない」と報告書にはある。

…いじめの定義では、この段階でいじめは確定となるのだが、第三者委員会の報告書では、最終的に「いじめがあったとするのは無理があると締めくくるのだ。

この件について、私は第三者委員会構成メンバーに、いじめの定義解釈についての質問状を送付したし、電話や直接の面会を求めたが、委員長に至っては、「あなたのようなならず者と話すことはないと激昂され、臨床心理士に関しては「記憶にないことなので話せない」と断られ、弁護士に至っては、これ以上問題をほじくるならば、「訴えると脅された

ただ、委員長は自分の講義において、「今のいじめの定義はおかしいのだ。理由があれば、いじめられることはある。その場合は相互性があると認められるから、いじめだと私の立場で認めるわけにはいかないのだ」とダブルスタンダードな講義をしている。

実際、受講生に当たる学生は、「何のことだ??」「定義は定義できちんと教えて欲しい」「事例集の講義なく、講義中の事例は古過ぎて、何の話をしているのか余計にわからなくなる」と大不評であるそうだ。

今現在で私が対応した数は330を超えるというのが今年初めだったか昨年秋頃だったか、対応数を数える暇もないほど対応しているが、そこで言えることは、いじめ対応を学校や教育委員会、私立においてはその学校内の委員会や外部委員がきちんとやるかどうかは、運次第であるということだ。

だからこそ、夏休みだからと油断しないこと。今回紹介した被害者とその保護者は、対応が早く、親子間でも信頼関係は良好であり、かなりきつい被害状況や二次被害を受けても、もちろん被害者はとてつもなく辛かったはずだが、それをフォローできる家族関係が構築されていた。

結果からすれば、被害者にとっては黒歴史に当たるところだが、それをバネに変えて志望校へ進学し、大学生となっている。

そこから鑑みれば、親子間でもコミュニケーションをしっかりとして、トラブルがあった時には、絶対的に頼りになる親だと信頼されたとえ恥ずかしいことでも話せる関係性を持つことが、親子で行ういじめ対策にはもっとも有効なのだと思うのだ。

image by: 伝説の探偵

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社会問題を探偵調査を活用して実態解明し、解決する活動を毎月報告。社会問題についての基本的知識やあまり公開されていないデータも公開する。2015まぐまぐ大賞受賞「ギリギリ探偵白書」を発行するT.I.U.総合探偵社代表の阿部泰尚が、いじめ、虐待、非行、違法ビジネス、詐欺、パワハラなどの隠蔽を暴き、実態をレポートする。また、実際に行った解決法やここだけの話をコッソリ公開。
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