筆跡すら、力強い。西郷どんという巨人が近代日本に残したもの

 

西郷どん

大阪歴史博物館で開催中の「特別展 西郷(せご)どん」を観に出かけた。NHK大河ドラマ「西郷どん」の主人公・西郷隆盛を取り上げた展覧会であり、西郷ゆかりの品々を紹介するほか、島津斉彬や篤姫、大久保利通などの資料を展示するタイムリーな企画である。

斉彬の鎧兜や、大砲・銃・太刀などの展示もあるが、大半が書状と絵図である。歴史上の人物が書いた自筆の書状を見比べるのも興味深いものだ。「なんでも鑑定団」でもよく見かける西郷の筆致は、太く力強い燃えたぎる情熱が書状の受け手にも伝わったのではないか。

一方、大久保と小松帯刀の筆跡は、細く繊細でよく似ている。生真面目なインテリの字である。子供のような稚拙な字を書いたのは伊藤博文だった。教科書では威厳のある顔をしていたが、意外におっちょこちょいの愛されキャラだったのではないだろうか。

最終展示室に、西郷の肖像画がいくつか並んでいた。生涯一度も写真を撮らせなかった西郷の顔は謎とされている。死後10年以上も経ってから描かれた肖像画は、西郷の弟や息子の顔を参考に創作されたようだ。身長180センチ、体重110キロあったという巨人・西郷は人間としてのスケールの大きさと謎多き人物として傑出している。

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【著者】 ジミヘン 【発行周期】 週刊

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