冬の京都も、また愉し。幽玄の美を求めて「嵐山花灯路」を歩む

arashiyama14-thumb-640x427-1105
 

師走の京都を彩る、優しい光──。今年も「嵐山花灯路」の季節がやってきました。今回の無料メルマガ『おもしろい京都案内』では著者の英 学(はなぶさ がく)さんが、嵐山の冬の風物詩とその時期限定で夜間特別拝観が行われている名所を紹介しています。

嵐山花灯路

京都の師走の風物詩のひとつ「嵐山花灯路」の時期が近づいて来ました。今年は12/8~17の予定です。

京都嵐山花灯路(公式ホームページ)

渡月橋、嵯峨嵐山の寺社仏閣、竹林の小径(こみち)が温かい光に包まれます。幻想的で荘厳な光景はライトアップとは趣きの違う世界でとても印象的です。きっと一生心に残る光景となることでしょう。

沢山のやさしい温もりのある行灯(あんどん)の灯りは約5kmに渡って嵐山の闇を照らします。そこはまさに幽玄の美の世界です。独特な雰囲気の光のページェントは特別な人と行くイチオシのイベントです。

この期間限定で夜間特別拝観をしている場所がありますのでいくつかご案内します。

■二尊院

本尊に釈迦・阿弥陀の二如来を祀ることから二尊院という呼び名がついています。天台宗のお寺で円仁が開基し応仁の乱の後、法然の弟子・湛空が再興しました。坂東妻三郎やそのご子息である田村家の菩提寺でもあります。参道は数年前のJR東海のCMでもおなじみ「紅葉の馬場」で有名です。

■落柿舎(らくししゃ)

蕉門十哲の一人として名高い江戸時代の俳人・向井去来きょらいの閑居跡です。庭にあった40本の柿の実が一夜のうちに落ちてしまったのが寺名の由来です。芭蕉が晩年「嵯峨日記」を著した場所としても有名です。

■常寂光寺(じょうじゃっこうじ)

小倉山中腹の静寂な場所は極楽浄土のひとつ常寂光土のようであることから名前が付けられたと伝わります。山門から仁王門、本堂、多宝塔へと続く参道は紅葉のトンネルになることでも有名なお寺です。そして山腹からの市内一円の夜景はまさに絶景です。

print
いま読まれてます

  • 冬の京都も、また愉し。幽玄の美を求めて「嵐山花灯路」を歩む
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け