どん底モスバーガーと復活マクドナルド、何が明暗を分けたのか?

tempo20190224
 

一時は倒産の危機まで囁かれていたものの、2018年12月期の全店売上高が5242億円と、大きく落ち込む以前の水準を上回り、完全復活を遂げた日本マクドナルド。一方、かつてはその高品質ぶりで人気を得ていたモスバーガーは、2018年8月に起きた食中毒事件以降、大幅な減収が続き「どん底状態」に喘いでいます。何が両社の明暗を分けたのでしょうか? 今回の無料メルマガ『店舗経営者の繁盛店講座|小売業・飲食店・サービス業』では店舗経営コンサルタントの佐藤昌司さんが、マクドナルドのV字回復を可能にした理由を分析・解説するとともに、モスバーガーがどん底から這い上がるために必要な施策について自説を記しています。

マクドナルドが完全復活したワケ、どん底のモスバーガーがやるべきコト

日本マクドナルドホールディングスの業績が絶好調だ。2月12日発表の2018年12月期の全店売上高(直営店舗とフランチャイズ店舗の合計売上高)は、前期比6.9%増の5242億円だった。14年の鶏肉偽装問題などで落ち込む前の水準を上回った

見事なV字回復となった。鶏肉問題前の13年12月期の全店売上高は5044億円だったが、鶏肉問題後の15年12月期には3765億円まで減った。だが、通期ベースではこれが底となり、その後は上昇が続くことになった。鶏肉問題前の水準を上回ったためマクドナルドは復活を果たしたと言っていいだろう。今回の全店売上高は5242億円だったわけだが、次の焦点は過去最高の5427億円(10年12月期)を超えられるかに移る。

マクドナルドは鶏肉問題によりどん底まで沈んだ。だが、やるべきことをやってきたため、どん底から這い上がることができた。どん底に落ちたのは鶏肉問題が大きかったが、それ以前から業績は悪化していた。鶏肉問題以外にも問題が潜んでいたためだ。この問題を解決したことがV字回復の起爆剤になった側面がある。

問題となっていたのは「QSCの低下だ。QSCとは「Q:クオリティー品質)」「S:サービス」「C:クリンリネス清潔さ)」の3つのことを指し、特に飲食店において重要な概念となるが、それらがマクドナルドで低下していたため、客離れが起きていた。

マクドナルドはQSCの改善に取り組んだ。その中で大きな役割を果たしたのが15年4月下旬に本格導入したアプリ「KODOコド)」利用したマクドナルド店舗の印象や店への要望を伝えるためのアンケートアプリで、利用者は「ポテトが冷めていた」「店員が無愛想だった」「席が汚れていた」といった率直な意見を送ることができる。アンケートに答えるとドリンクなどの無料券がもらえることもあり、導入からわずか8カ月足らずで470万件もの回答が得られたという。これを基に、マクドナルドは問題点を改善していった。

「灯台下暗し」とはよく言ったもので、自身の問題点を自身で気づくことは難しいことだ。そこでアンケートの形で自身の問題点を顧客に指摘してもらって知るようにしたことは大きかったといえるだろう。アンケート収集を行う飲食店は珍しくはないが、マクドナルドのように“積極的に”アンケートを収集しているところはそう多くはない。

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