なぜ男は「動く物」が好きか?でも行き着く先は動かない「石」だ

 

面白いのはこれからである。だんだん年を取って体力がなくなってくると、今度は逆に動きの少ない物に惹かれ始めるのである。

その第一段階が、庭いじりである。それが花でも野菜でも、植物だから動きはほとんどない。ほとんどないが全くない訳でもない。半年から一年単位で見ると、種から花、そして実、というふうに結構劇的に変化していることが分かる。とは言え、気長なことには違いない。

第二段階になると、さらに気長になって盆栽をやり始める。ここまでくると、動きは数年単位でも僅かしかない。それでもゼロではない。

いよいよ最終段階になると、に凝り始める。もう動かない。せいぜい苔が生える程度の表面的な変化があるくらいである。逆に言えば、石に興味が出始めたら(勿論、地質学や鉱物学など学問的興味は除く)、自分もそろそろだな、と思っていいのであろう。

ただ近年、小学校中学年くらいから別ルートが現れた。ゲームである。これは青年期の車・バイク時代をも含めて、長期の間、第一の遊びとなり得る物である。

今、自分の興味は、このようなゲーム世代の男性が年を取って動きというものに辟易し始めた時に一体どうするのか、というところにある。ひょっとして庭いじりも盆栽も石もやっぱりゲームの中でやったりするのだろうか。

これはこれで(正直、違和感を禁じ得ないが)、男の新しい年の取り方と言えるのかもしれない。

image by: UvGroup, shutterstock.com

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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