30代中国人エリートは1回のボーナスが1億6000万円って本当?

 

ボーナス1回が1億6000万円!

中国ではボーナスは1年に1回程度のことが多いですが(春節の前に支給されます)、その1回のボーナスの金額が1億6000万円です。

途方もない金額に、最初は私も驚きましたが、しかも、その金額をもらっている社員は30代前半の数人だそうです。

中国の都市部にある民間企業はどこも平均年齢は30代前半(あるいは20代後半ということもある)くらいですので、それも、さもありなんという感じがします。
テンセント自体、企業として急成長していて、若手社員の中には月収200万円、300万円という人も少なくありません。

4年くらい前でしたが、上海の金融機関(銀行)に勤務している40歳くらいの女性にもボーナスの金額を聞いたところ「1000万円くらい」という答えが返ってきたことがありました。それを考えれば、中国で最も稼いでいる企業の、しかも、その中でとくに稼いでいる部門の優秀な社員だったら、1億円超えのボーナスというのも理解できるというものです。

しかし、日本人にはちょっと想像できない金額ですね。日本では、大手企業の社長でも、そんなに多くのボーナスはもらっていないですから、「まさか」とか「嘘だ」と思ってしまうと思います。でも、これは真実です。

こんな途方もない金額のボーナスを話しても、日本人にはピーンとこないですが、中国人の給料がどのくらい、うなぎのぼりで上がっているのか、という話であれば、少しは理解しやすいかと思いますので、次はそのお話をしましょう。

私の著書に数回、出てきたことがある30代後半の女性がいます。河南省の出身で、大学は河南省でいちばんいい大学(日本でいえば、県でいちばんいい国立大学)を卒業して、日本の地方にある国立大学の大学院(修士課程)に進学しました。その後、東京にある大手家電メーカーの子会社に就職しました。

彼女はその会社に3年くらい勤めましたが、その後、上海で仕事を見つけて、中国に帰国しました。勤務先は日系の大手家電メーカーの上海支社でした。

帰国した最初の頃(2014年ごろ)、お給料は9000元(約14万円)くらいでした。これは上海全体で見れば、どちらかといえばいいほうのお給料でしたが、でも、彼女は大学院卒で、しかも理系です。IT系の中間管理職としてスタートしましたので、そういう点を考えると、他の外資系や地場系のIT企業よりはお給料は少なかったかなと思います。

それから、毎年のように彼女に上海で会っていますが、会うたびにお給料はぐんぐん上がっています。9000元のあとは1万2000元、そして、1万5000元、1万9000元となり、現在は2万4000元(約38万円)に上がっています。

勤務先も会うたびに変わっていますが(ちなみに、彼女は独身です)、彼女は日本留学経験者なので、毎回、日系企業のIT部門に転職しています。中国で日系といえば、「給料が安い」と思われていて、イメージもあまりよくありません(事実、お給料は高くないですし、中国人は管理職につきにくいからです)。でも、彼女は日系を転職して歩き、そのたびに給料がアップしていきました。

日系でさえ、これくらい給料が上がっているので、外資系や他の中国系ならば、尚更です。

では、かつて、「世界の工場」といわれた広東省ではどうでしょうか?

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