4年制大学に入ると「将来の年金額が少なくなる」って本当なの?

 

まず20歳から60歳までの480ヶ月間抜け目なく被保険者期間があれば、国民年金からは満額780,900円が支給される事を念頭に置いておきましょう。

1.昭和31年4月1日生まれのA夫さん(今は65歳)

(令和3年版)何年生まれ→何歳かを瞬時に判断する方法!

絶対マスターしておきたい年金加入月数の数え方

20歳になる昭和51年3月から昭和53年3月までの25ヶ月間は昼間4年制大学に通っていたが、この当時は昼間学生は国民年金に加入する必要は無かったが任意加入はできた。任意で加入しないのであればカラ期間にはなる(この人は1日生まれだから、前日に年齢到達の原則に従うと3月31日が20歳到達日となるから3月が誕生月。3月分から保険料を支払う事になる)。

——

※ 注意

学生が強制加入となったのは平成3年4月から。強制加入により学生の免除もこの平成3年から始まった。

——

昭和53年4月から62歳前月の平成30年3月までの480ヶ月間は厚生年金に加入。

なお、平成15年3月までの300ヶ月間の平均給与は35万円とし、平成15年4月から平成30年3月までの180ヶ月の平均給与は50万円とします。

60歳前月の平成28年2月までの455ヶ月が国民年金同時加入期間(60歳到達が3月なので、到達月の前月までが国民年金強制加入)。

この人の生年月日から見ると62歳から年金が貰える人ですが、65歳からの年金総額を見てみましょう。まず厚生年金から。

・老齢厚生年金(報酬比例部分)→35万円×7.125÷1,000×300ヶ月+50万円×5.481÷1,000×180ヶ月=748,125円+493,290円=1,241,415円

・老齢厚生年金(差額加算)→1,628円(令和3年度定額単価)×480ヶ月-780,900円÷480ヶ月×455ヶ月=781,440円-740,228円=41,212円

・老齢基礎年金→780,900円(令和3年度満額)÷480ヶ月×455ヶ月=740,228円

よって年金総額は老齢厚生年金(報酬比例部分1,241,415円+差額加算41,212円)+老齢基礎年金740,228円=2,022,855円

これをよく見ると、480ヶ月間(40年)も厚生年金に加入してますが、国民年金から支払われる老齢基礎年金は満額の780,900円からは約4万円も足りないですよね。

よく受給者の方は40年間の期間があれば満額の老齢基礎年金が貰えると知っていらっしゃるのですが、全然満額になってないから「この数字はおかしいんじゃないの!?」って訝しく思われる事もちょくちょくあります^^;

print
いま読まれてます

  • 4年制大学に入ると「将来の年金額が少なくなる」って本当なの?
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け