もしもあなたのお子さんが泥んこになって遊んでいる友達の輪に入っていかないタイプであるなら、それは「親に気を遣っている」可能性が大きいのかもしれません。今回の無料メルマガ『子どもが育つ“父親術”』では、親の気持ちを察して泥遊びを避けるようになってしまった子供に対して、親がしてあげるべきことをレクチャー。どんな言葉よりも説得力がある「行動」を紹介しています。
泥んこ遊びを嫌がる子には
泥んこ遊びや砂場遊びが苦手な子どもへの接し方についてお伝えします。
今日は、他の子と一緒に泥んこ・砂まみれで遊ばない2種類の子どものうち、「親に気を遣っている」タイプへの接し方をお届けします。
このタイプは、過去に服を汚したり、泥まみれになったり、あるいは汚れたまま家に入って周囲を汚したりしたことに対して親に叱られる経験を積み重ねることで、泥んこ遊びをしなくなった子ども。
「叱る」だけでなく、「悲しむ」「ムッとする」「困り果てる」などの親の姿を何度も見てきたことで、そうなる子もいます。
子どもは親の感情に対して、特に敏感です。ママ・パパを喜ばせたい!との思いも強く持っていますし、ママ・パパに愛されたい!との本能も、子どもの思考・行動に強く影響します。
度重なる経験から「ママ・パパを喜ばせるためには、泥んこはしてはいけない」「汚れると、ママ・パパの愛情が受けられなくなるかも」と思った子どもは、自分自身の感情として「泥んこは嫌い」「砂が付くのは気持ち悪いからイヤ」と感じるようになります。
そうなった子どもに対して、「汚してもいいんだよ」と伝えても、子どもが行動を変えることは、残念ながら非常に稀です。
あれほど何度も親の感情の変化を見てきた子どもは、口で言っただけでは「本当かな?」と半信半疑。なかなか効果は出ないでしょう。
そんな時のお勧めは、親の(言葉ではなく)行動で、子どもの心のブレーキを外してあげること。
自ら砂場に乗り込んで、「うわっ、靴に砂が入ってきた…でもまあいいや!」と山を作って池を掘り、泥んこ集団に参加して、「うへぇ~、きったなーい…でも面白い!」と泥団子を丸める。
この時、子どもを誘う必要はありません。むしろ、我が子を放置してしまうほど夢中になっている姿を見せる方が効果的です(実際には、視界の端で子どもを見守りますが)。もちろん、服が汚れても気にしません(最初から、汚れても良い服で行きましょう)。
親の気持ちを察して泥んこを嫌がるようになった子ならば、大人の服は子供服以上に「汚してはいけないもの」との理解も持っているはず。そんな“大人の服”を汚しても気にせずに泥をこねる親の姿は、どんな言葉よりも説得力がありますよ。
何度も何度も繰り返しているうちに、いつか子どもは「服を汚しても、本当に叱られないんだ!」と信じられるようになります。
親が生み出したブレーキなら、親が外してあげなきゃね。
そんな気持ちを持ちつつ、泥遊びを楽しんでいただけたら、私もうれしいです!
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