高額の“有給休暇”を貪る議員たち。非常時に国会閉じた不正受給者の名を忘れるな

shutterstock_1047139441
 

6月16日の通常国会閉会以降、コロナ対策に関わる重要な決め事は閉会中審査だけと、ほぼ政府の言いなりでコトが進む状態のまま8月も終わりました。今年もたっぷり夏の“有給休暇”を楽しんだ国会議員の皆さんに苦言を呈するのは、メルマガ『8人ばなし』の著者、山崎勝義さん。昨年7月24日に掲載された「最も高額な有給休暇。国会はなぜこの非常時に閉じているのか?」で指摘したことがことごとく悪い方に現実となったことを振り返り、当時の記事を引用しつつ、1年経っても繰り返す国会議員たちの長過ぎる有給休暇に再び物申し、来年の夏も同じことを繰り返すのではないかと今から案じています。

コロナと国会のこと2021

たとえ端くれでも物書きである以上、コピー&ペーストなど以ての外のことである。とは言え、その一方で物書きである以上はそれでもしつこく主張せねばならないこともある。

以下は去年の夏の文章である。敢えて今これを再掲載するのは、今夏のこの状況を生むに至るその元凶はやはり昨夏の政治家たちの怠惰の内にあり、それと同様に今夏の怠惰は来夏の状況を左右するかもしれないということへの警鐘になると考えるからである。猶、《》の部分は現在の筆者からのツッコミである。

国が迷走している。「Go To キャンペーン」なるものをわざわざ前倒ししてまで全国一斉に強行するかと思ったら、一転東京除外である。除外されたため、結果生じることになるキャンセル料はこれを補償しないと強調していた筈だが、またまた一転補償するである。大丈夫か!

《結局、このまま迷走を続け終にはオリンピックまでやってしまった》

また、エピセンター化している所謂「夜の街」も風営法でもって取り締まると言う。誰が見ても法令本来の目的とは異なる運用の仕方だ。しかも当該法令の性質上、実際の立ち入りはおそらく警察が行うことになるであろうから、ある意味公権力の濫用とも言える。本当に、大丈夫か!

《結局、大丈夫ではなかった。「夜の街」という空間的な括りはいつの間にか「夜8時以降」という時間的な括りとなり、現在に至るまでだらだらと続くことになった》

そもそも「新型コロナ特措法(新型インフルエンザ等対策特別措置法)」はどうなった。これを臨機応変に改正しつつ、時々刻々と変化する感染状況に後れを取らぬようにして行くというのが本来のあり方であろう。

《「新型インフルエンザ等対策特別措置法」は「新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律」となり「緊急事態宣言」の前あるいは後段階として「蔓延防止等重点措置」というものが新たに加わった。これが全くと言っていいほど機能していない。法律改正時には既にその脅威が問題視されていたデルタ株の存在を無視した法構えとなっているからだ。そもそも未だに「インフルエンザ」かよ!》

然るに政府発表によれば、そういった法改正はコロナ収束後にやると言う。相手は(ほぼ未知の)ウイルスである。呑気にもほどがあろう。火が収まってから火事場に消防を派遣しても何の意味もない。

《今や大延焼・大炎上である》

print
いま読まれてます

  • 高額の“有給休暇”を貪る議員たち。非常時に国会閉じた不正受給者の名を忘れるな
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け