なぜ、営業の神様は会社の接待費を使わずに“自腹”で手土産を買うのか

 

ルール4 相手が喜ぶもの驚くものを手土産に

笠さんがすごいのは、ありきたりのもの=誰もが知っているブランド品などを手土産にしないことです。

例えば、「勝利八幡神社」のお守り や、 「晩白柚」という巨大な柑橘類 などを贈られれば、 会社から支給された意味ありげな「賄賂」ではないとわかるでしょう。ただただ相手のことを喜ばせよう驚かせよう という、 笠さんの心意気とユーモアが伝わるからです。

暑中見舞いひとつでも、 奥様と800枚ほどのハガキをかついで富士登山 をして、 山頂限定の消印つきで送るのです。

つまり 「他の人が決してやらないこと」「相手が思わずほほ笑むこと」を、 仕事というより半ば遊び感覚で、無意識のうちに実践してしまうのです。

ルール5 時には「今だけ、ココだけ、あなただけ」の苦労して入手した限定品を

中でも 圧巻の笠さんによる手土産エピソード があります。ある地方の信用金庫の理事長が、 お孫さんをかわいがっていて、そのお孫さんがカブトムシ大好きだと秘書から聴き出した笠さんは、 自ら休日に森を歩いてカブトムシをつかまえて手土産にしたのです。

もちろんカブトムシはお金で買うこともできますが、 自分で捕まえるところに意味があり、 理事長も大感激されたということです。

それから、私はよく、笠さんの手土産を買いに、銀座「空也」の最中の予約に行きました。 この銘菓は誰もが当日行って買えるものではなく、予約必須の限定品なのです。

しかも、それは、私たちが担当していた支店向けのシステム導入研修を行う時に、 支店長や課長向けに贈る手土産。当然、社内向けですから自腹です。

しかし 「今日は忙しい中時間を取ってくれてありがとう。これは、あの空也の最中なので、みんなで食べてください」と言われたら、真剣に取り組まないわけにはいかないでしょう。

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