プーチンを激怒させた「ウクライナ侵略の引き金」NATOの生い立ち

 

NATOとは

NATOは、東西冷戦画が激しくなった1949年に、米国や英国、フランスなど西側陣営により調印された「北大西洋条約」に基づき設立された国際軍事機構。

加盟国の領土と国民の防衛を最大の責務とし、加盟国のどこか1カ国が武力攻撃を受けた場合には、全加盟国に対する攻撃とみなし、集団的自衛権を行使することを規定としている。

本部はベルギーのブリュッセルに位置。創設時点で、アイスランド・米国・英国・イタリア・オランダ・カナダ・デンマーク・ノルウェー・フランス・ベルギー・ポルトガル・ルクセンブルクの12カ国が加盟。

1952年にギリシャとトルコ、1955年に西ドイツ、1982年にスペイン、1999年のチェコ・ハンガリー・ポーランド、2004年にブルガリア・エストニア・ラトビア・リトアニア・ルーマニア・スロバキア・スロバニア・スロベニア、2009年にアルバニア・クロアチア、2017年にモンテネグロ、2020年に北マケドニアが加盟した。

現在の加盟国は30カ国にまで拡大、外務省によると加盟国の軍隊は合計332万人、加盟国の国防費の総額は1兆485億ドルに上る。

そもそもNATOは「ソビエトに対抗するために生まれた軍事同盟」であることは間違いない。正式名称を北大西洋条約機構とし、North Atlantic Treaty Organizationの略称だ。

NATOは、2021年12月時点でボスニア・ヘルツェゴビナ、ジョージア、ウクライナを「加盟希望国」として認めている。

ほかに、20カ国がNATOの平和のためのパートナーシップ・プログラムとして参加、別に15カ国が制度化された対話プログラムに参加している。

NATO加盟国の軍事費の合計は世界全体の70%を占めている。他方、加盟国は、2024年までにGDPの2%以上の国防費を目標とすることに合意している。

最高機関は各国の閣僚級代表で構成される理事会であり、その下に防衛計画委員会(国防相級代表)および軍事政策指導に相当する軍事委員会(参謀総長級代表)などがある。

ヨーロッパ連合軍最高司令部はベルギーのカストーにあり、北西欧・中欧・南欧の各司令部を指揮下に置く。大西洋海軍最高司令部は米国のノーフォークにあり、西大西洋・東大西洋の各司令部を指揮下に置く。

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