京セラも実践している『死に銭』を一銭も使わない方法とは?

Happy and shoutting arrogant rich kid boy millionaire sits with a bundle of money dollars cash in big luxury armchair while bills falling down from the sky. Money rain
 

親父の格言ってのは、親父は、これをやってたんですよ。

商売やってる以上、死ぬようなお金っていうのは、一生使うべきじゃないけれども、生き銭を惜しむっていうことは、自分が何のために稼いでいるかということにつながるからと言って、例えば買い物に行ったりしても「本というのはメートルで買え」と親父にいわれてきた。それは、自分への成長投資だし、文化を育てることに貢献することにもなる。

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本を1冊、2冊の単位で買うんじゃなくて、1メートルという単位で本棚全部買えよ。そうすることによって、3冊のうち1冊でも琴線に触れるような本があれば、それが生き銭だし、その本1冊にしても、それを全部読まなくても、たった1秒でお前の人生を変えてくれるものがあれば、それは生き銭だからといわれてきた。

そして、何り本という著者が熱量をもって形にしてくれている文化産業を支えることになる。支える余裕がある人間が支えなければ出版という文化の礎が豊かになっていかない。

まあ、何よりも、仲間ですよね。

一番濃いエピソードが、まだ親父が、羽振りのいい頃の医者だったので、よくホテルでお世話になっている方とお酒を飲むことだったりとかしてたんですけど、そういうところで、ホテルパーソンって、スタッフの方で本当にいい振る舞いをしてくれた人に対して、「いいホスピタリティだった」と言って「お前、これやるよ。お前はこれに似合う存在だから」と言って、20-30万とかするロレックスの時計とかをあげちゃうんですよね。

だけどこういうのって、周りから見たら「先生大丈夫ですか?」になるんですけど、そのスタッフの方からすると、新しい振る舞いをした。そして、次の世代の方が巣立つ、変身するきっかけみたいなことをを提供するわけです。

実際、その方が10年後20年が経ったときに、ホテルパーソンって、いろんなホテルを渡り歩きながら、出世されていくので、出世されたときに、たまたま僕と再会したときに、覚えてくれていて、「ああ、尾原さんところの坊ちゃん、実は僕、今もお父さんからもらった時計を大事にしてるんですよ」って本当にその時計を見せられたこともあったんですよ。

そういう風にして、生き銭をどう循環させていくか、っていうことが大事なんですよね。

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