武田邦彦氏が危惧。間違った親心で子供たちを虐待し続ける日本人

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小学校に上がるや、ほぼ例外なく勉強を無理強いされる日本の子供たち。親は我が子の興味をなんとか勉強に向けようと腐心しますが、なかなか思い通りに行かないというのが現状ではないでしょうか。今回のメルマガ『武田邦彦メールマガジン「テレビが伝えない真実」』では中部大学元教授の武田邦彦さんが、そもそも子供に勉強を強制すること自体が誤りとし、何がそのような状況を生み出しているのかを解説。さらに子供が自然と勉強に向かうようになる環境の作り方をレクチャーしています。

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現代社会の第三の課題 子供は楽しい毎日か、虐待か?

子供を苦しめているのは親である事実。正しい「環境作り」とは

人間は知らず知らずの間に、「言うことを素直に聞く」という相手に対して、思いがけないほど酷いことを強いていることがある。現代の日本の子供はその例ではないかと思うことがある。なにもヨーロッパの基準に従う気持ちはないが、国連は4回も日本の子供が虐待を受けているという批判をしている。

確かに、日本の子供の多くは虐待に近い強制的な努力を強いられている。親が子供の教育に力を入れすぎているのだ。少しでも良い学校に入れて良い生活をさせたいと思い、それは子供を思う親の愛情だから問題はないと錯覚している。

でも、学歴が高く少々豊かな生活を送るのが幸福ではない。多くの人は頭でっかちになり、愛情に欠け、他人を思う気持ちが少なく、不満を持ちがちな人間になる傾向がある。だから、女性だったら離婚が多くなり、男性の場合は職場の評価に不満を持って楽しい人生を送ることができない。

日本の子供の虐待は主として「小学校の時に嫌いな勉強ばかりをさせられる」ということが多く、中学校に入るころは勉強が嫌になり、そのままあまり勉強せずに大人になる。大学受験も苦痛以外の何物でもなくなる。

なぜ、そうなるのだろうか?

一つは「人間は強制されなければ勉強しない」という錯覚であり、もう一つは「子供の欠点を直してあげなければならない」という間違った親心である。

人間は、興味、好奇心、向上心などを持っていて、強制されなくても興味を持ち、本を読んだり、映画に夢中になったりする。ただ、子供の頃に周りにゲームなどがふんだんにあるとついそちらの方に行ってしまう。それは若い男性の周りに女性の下着などが散乱していたら、間違いが起こることがあるようなもので、人には真面目な部分と劣情がわくところがあり、それは周囲の環境によるのであって、どちらが強いかということではない。

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