恥ずかしい内閣。大臣4人が辞任した2022年“機能不全”岸田政権

 

で、今年は比較的リベラルだと思われていた、まあリベラルという言葉も色々難しいですが、そう思われていた岸田さんの政権で、もう安倍政権が幻のように頭の上に浮かんでいてですね、その支持の元に岸田さんが動いてこのような結果を出しているように見える。そして起こったことは何だったかと言えば、戦後の防衛政策の大転換。これは財政の上でもそうですし、さらに言えば反撃能力という形で先制攻撃と受け取られかねない攻撃手段を日本が保つということについて、ゴーサインを出したということですね。これが戦後の防衛政策の大転換でなくて何であろうかという気がします。枕詞のように「日本を取り巻く国際環境、安全保障環境の悪化」ということがよく言われますが、その点については本会議で、そうではないという話が出てきておりましたので、ご覧になれる方は是非…あ、無料で出していますよね、前半は。無料で見られますので、会員でない方もご覧いただけます。

ということで、まずは防衛政策の大転換ということがありました。その方向性に関して、ロシアのウクライナ侵攻が「背中を押す」効果を生んだことは確かだと思いますが、しかしウクライナの状況と日本の状況を比較して、日本も危ないからこうなんだというふうに言うことに果たして合理性はあるのかということは大きな問題だと思います。

それから、今日は5点ほどあげたいと思います。一つ目が「戦後防衛政策の大転換」。二つ目が「原発政策」です。原発に関して岸田内閣は再稼働を進めること。原子力規制委員会がゴーサインを出した原発に関しては、という限定がもちろんつきますけれども、原子力規制委員会がダメだというもの、例えば東電の柏崎とか、そういうものをすぐに再稼働せよなどということは無いわけですが、しかし、原子力規制委員会が安全性に関して、新規制基準という高められた基準ではありますが、それに合致、クリアできるという判断を委員会として判断したということと、その原発を本当に動かしていいかどうかというのは、必ずしもイコールではない。

そこは政治的にエネルギー政策をどうもっていくかということとすりあわせることが本来は必要なはずで、でも、それを岸田内閣では、率先して原発どんどんやりましょうという話になってしまいました。これは、その言い訳と言いますか、GXっていうんですか、脱炭素という気候変動に対する世界的な取り組みの方向性と上手く合致させて、原発はそれだけ見ると、脱炭素の優等生のように見えますから、そのように位置づけるということを含め、原発を非常に重要視する政策を組もうとしている。

あの、(福島原発事故の影響で)まだ自分の家に帰れない人が大勢おられるわけですよね。裁判もいくつも進行している。そのような状況で、なおかつ最大の問題は核のゴミの処分になんら方向性がついていない、あ、方向性だけはついたと言えるのかもしれませんが、なんら進捗がない。六ヶ所村の核サイクル、これが全くうまくいっていないこと。これだけを見ても、原発を、それがあるから安心だといえるような発電施設になるとは到底思えない。で、それを進めようとしているということ、これが二つ目です。

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