海外のファンは日本の店に行くことが憧れ
コロナ禍となりインバウンドが途絶えたが、コロナ前に行っていたインバウンド対応が現地で「日本で体験した良い飲食店」として広まっているという。コロナ前のインバウンドは中国からが多かったが、いまは圧倒的に韓国からが多い。彼らに同社の店を知ったきっかけを尋ねると、現地のSNSのコミュニティの中で同社の店が推薦されていたからという。
海外で展開している同社の店舗はいずれも繁盛店で現地の根強いファンが付いている。店舗の形態は日本と同じ、オープンキッチンで中央に焼台が設けられて焼師が丁寧に焼鳥を焼いている。接客も日本と同じスタイルだ。そこで現地の事業者がこれらの店の繁盛ぶりを見て似たような店をつくろうと、これらの店から人材をスカウトするなどして焼鳥居酒屋をはじめるといった事例もあるという。しかしながら、それは想定通りにうまくはいかない。スカウトされて辞めていった人材が、元の店に戻ってくることもあるという。なぜか。
「それは当社の店では当社ならではの“おもてなしの心”を現地の従業員に徹底しているから。この当社の店のソフト面の奥深さが現地のお客様から圧倒的に支持される店にしている」と福原氏は語る。
現地のお客がこのような体験をしてファンになっていることから「日本でKUURAKU GROUPの店に行くこと」が憧れとなっているという。そこで、日本にやってきて同社の店を体験して「うちの国にある店と同じサービスで感動した」というプラスのコメントが広がっているという。
福原氏によると「いま来店しているインバウンドのお客様に『久しぶりの日本を楽しみにして来ている』ということが感じられる」という。そこで福原氏はfacebookで「お客様が来てくれて私たちはとてもうれしい」という店側からのウェルカム感が伝わるような発信を心掛けている。「おいしいですよ」「おいしかった」といったアナログな接客がととても重要だという。これらを体現することで、翌日も来店するインバウンドもいるという。このような楽しい記憶が本国に帰ってから周りの人々に伝わっていく。