「高金利時代」から「低金利時代」になって金持ちになった人・貧乏になった人は“何が違った”のか?

 

「高金利時代」から「低金利時代」になって金持ちになった人・貧乏になった人!

日本の政策金利の大筋の推移をみておきましょう(1994年の金利自由化前は公定歩合)。

1970年代の政策金利(当時は公定歩合)は、5~7%程度の金利は当たり前でした。

1974年の半ば頃には、9%台を付けたこともあります。

1980年代は89年の半ばぐらいまで、6%台から3%台へと下落していく過程です。

そして、バブル崩壊後の1990年から95年にかけては、再び6%台に戻った位置から、1%台へと急速に下落していく過程でした。

さらに、不良債権処理問題が佳境に到る96年以降は、1%台を切って0.5%前後となり、97年以降はデフレに入り、2001年以降始まった「量的緩和政策」で、2000年代は、ほとんど0%近傍を張り付くようになったのでした。

そして2016年以降は「マイナス金利」政策で、影響を受けて金融機関の市中金利も、ほとんどが1~2%台の超低金利が続くようになり、銀行も収益が上げられず、青息吐息となります。

これはもう、とんでもない低金利の時代が長く続いてきたのが、わがニッポンだったのです。

日銀は超低金利にして、民間金融機関からの貸し出しを増やそうとしても、資金需要は弱く、日銀の当座預金にだけ資金が留まるような状況だったのです。低金利でも資金需要が弱かったからです

バブル崩壊以降の90年代、00年代に、何も考えずに周囲の「成り行き」に任せただけの人は、サラリーマンとしての賃金も上がらず、リストラの標的に遭ったりして、貧乏暮らしを余儀なくされていたはずです。

しかし、低金利になってから、サラリーマンなのに、不動産投資を行うことで「大家さん」になる人が続々と増えてきたのも、この時代の特徴でした。

1980年代後半のバブルより以前は、アパート経営やマンション経営をする人は、多くは地主でした。

先祖代々の土地があるからこそ、高金利でも、アパマン経営ができ、家賃というインカムゲインを得て、時間を味方にし、さらに土地や所有物件を増やしていけたのです。

当時、土地ももたないサラリーマンが、不動産賃貸経営に乗り出そうとしても、土地と建物を所有するには金利が高すぎて、とても無理だったのです。

銀行から不動産投資の融資を得ても、毎月のローン返済額よりも、家賃収入が少なすぎて、持ち出しが発生したからです。

せいぜいサラリーマンでもできる不動産投資は、自分の給与からのいくばくかの持ち出しですむ、小ぶりのワンルームマンション投資が関の山でした。

しかし、金利が激安になると、話は変わります。

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